彼の中に満ちながら 燻っていた羞恥心が、一度にどっと彼の全身の皮膚に拡がって来た。
野間 宏 / 暗い絵「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 ページ位置:29% 作品を確認(amazon)
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恥ずかしい
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前後の文章を含んだ引用
......重かった。心の怒りと侮辱感とに重かった。《鼻奴、鼻奴。》と何故ともなく彼は心に言った。彼はちらとこの谷口順次に以前金を借りたことがあることを思い出した。すると、彼の中に満ちながら燻っていた羞恥心が、一度にどっと彼の全身の皮膚に拡がって来た。そしてその拡がりが終ると今度は胸のあたりに強い疼きが上って来た。彼は蒟蒻を嚙みながら何か言い出すべき言葉を口の中で探していたが、思い切ったような人を刺すような眼......
単語の意味
燻る・燻ぶる・燻ぼる(くすぶる・くすぼる)
羞恥(しゅうち)
燻る・燻ぶる・燻ぼる・・・1.火が燃え上がるでもなく、消えるでもない、煙だけ出した状態である。
2.人の状態が好ましくない段階で、留まっている。
3.不平不満を持ったまま、引きこもって過ごす。
4.煙のすすで黒く汚れる。すすける。
2.人の状態が好ましくない段階で、留まっている。
3.不平不満を持ったまま、引きこもって過ごす。
4.煙のすすで黒く汚れる。すすける。
羞恥・・・恥ずかしく思う気持ち。恥じらい。とくに(外から受ける恥辱とは違い)内から湧き上がってくるような恥ずかしさ。「羞」は訓読みで「はじ」と読め、「恥」と同義。
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野間 宏 / 暗い絵「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
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