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(川越しの別れ)川の水は、たった六、七間を隔 てたのみであるが、賛之丞の眼には、遠い海にも持って行かれるような大きな運命的な流水に見えた。
吉川英治 / 八寒道中 ページ位置:95% 作品を確認(青空文庫)
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出会いと別れ
川
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前後の文章を含んだ引用
......おお……安成三五兵衛!」 彼は、拳 を柄 に乗せ、鐺 をかんぬきに刎 ねあげたまま、茫然と、真っすぐに立ちすくんでしまった。 雲母 を浮かしたような薄氷が張っていた。その川の水は、たった六、七間を隔 てたのみであるが、賛之丞の眼には、遠い海にも持って行かれるような大きな運命的な流水に見えた。 すらすらと霜の土橋に足痕 をのこして、今――その川向うの道を歩いてゆく、女と男のクッキリと見える影があった。 「? ……」 賛之丞は、その両足を大地に凍りつけたよ......
単語の意味
隔てる(へだてる)
流水(りゅうすい)
隔てる・・・間に何か置く。間に何か置いて交流や行き来できないようにする。時間的、空間的に間をあける。
流水・・・流れている水。水の流れ。⇔静水・止水。
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女房や子供から生木裂くみたいに引き離されて兵隊に駆り出されていった
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