(使い込んで鼠色になった白い毛布)白の時代はとくに通り越してただ今は濃灰色 なる変色の時期に遭遇 しつつある。
夏目漱石 / 吾輩は猫である ページ位置:29% 作品を確認(青空文庫)
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白色(白い)
くすんだ色
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前後の文章を含んだ引用
......が春らしくない。製造元では白のつもりで織り出して、唐物屋 でも白の気で売り捌 いたのみならず、主人も白と云う注文で買って来たのであるが――何しろ十二三年以前の事だから白の時代はとくに通り越してただ今は濃灰色 なる変色の時期に遭遇 しつつある。この時期を経過して他の暗黒色に化けるまで毛布の命が続くかどうだかは、疑問である。今でもすでに万遍なく擦 り切れて、竪横 の筋は明かに読まれるくらいだから、毛布と称す......
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んドイツ人留学生が住んでいた頃には、ロマンティックなピンク色だったのではないかと思われた。タイルの隅に微かにその名残りが見られた。しかし、長い間湯気と石けんを吸い込んで、その色合いはどうしようもなくくすんでいた。
小川 洋子 / 夕暮れの給食室と雨のプール「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
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