妙にやる瀬ないさびしい気分になっていた。強い男の手で思い存分両肩でも抱きすくめてほしいようなたよりなさを感じた。
有島武郎 / 或る女(前編) ページ位置:15% 作品を確認(青空文庫)
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寂しい
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前後の文章を含んだ引用
......と返答をしていいのか、いうべき事は腹にあるけれども言葉には現わせないふうだった。部屋 は息気 苦しいほどしんとなった。 葉子は自分の言葉から、その時のありさまから、妙にやる瀬ないさびしい気分になっていた。強い男の手で思い存分両肩でも抱きすくめてほしいようなたよりなさを感じた。そして横腹に深々と手をやって、さし込む痛みをこらえるらしい姿をしていた。古藤はややしばらくしてから何か決心したらしくまともに葉子を見ようとしたが、葉子の切 なさそ......
単語の意味
妙(みょう)
両肩(りょうけん・りょうかた)
妙・・・とてもいい。非常に優れている。または、不思議、奇妙なこと(さま)。
両肩・・・左右両方の肩。双肩(そうけん)。
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寂しいの表現・描写・類語(寂しい・喪失感のカテゴリ)の一覧 ランダム5
じわじわと寂しさが押し寄せてきた。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
エアポケットに落ち込んだように、寂しくなってしまった
村上 龍 / 恋はいつも未知なもの amazon
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「寂しい・喪失感」カテゴリからランダム5
愛情とか肉親とか世間とか夫とか 脳のくさりかけた私には みんな縁遠いような気がします。
林芙美子 / 新版 放浪記
梨のつぶてのように、私一人を東京においてけぼりにする
林芙美子 / 新版 放浪記
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