環虫類も何だか虫の中では醜 い衰亡者 のように思える
岡本かの子 / 渾沌未分 ページ位置:43% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
蚯蚓(みみず)
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......水に垂らす。蘆の根方に住んでいる小鰻 がそれに取りつく、環 をそっと引き上げて、未練に喰い下って来る小鰻を水面近くまでおびき寄せ、わきから手網 で、さっと掬 い上げる。環虫類も何だか虫の中では醜 い衰亡者 のように思えるし、鰻だとて、やはり時代文化に取り残されたような魚ではないか。衰亡の人間が衰亡の虫を囮 につかって衰亡の魚を捉 えて娯 しみにする。その灯明り――何と憐 れ深い情景であ......
単語の意味
環虫類(かんちゅうるい)
環虫類・・・体がひものように長くて、たくさんの環節(かんせつ)からできた動物の総称。ミミズやヒルなど。環形動物(かんけいどうぶつ)。
ここに意味を表示
蚯蚓(みみず)の表現・描写・類語(昆虫・虫のカテゴリ)の一覧 ランダム5
環虫類も何だか虫の中では醜 い衰亡者 のように思える
岡本かの子 / 渾沌未分
このカテゴリを全部見る
「昆虫・虫」カテゴリからランダム5
蟬の鳴き声が立体にびっちりと貼りついて
川上 未映子「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 amazon
何千匹もの蟬が時計のねじを巻くみたいに鳴いていた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
一匹の 蠅 が、額を流れてくる汗を 舐めようとして、しつこく顔のまわりに飛んできた。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
昆虫・虫 の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ