和一郎は、恋愛模索時代であった。憧憬、不安、熱情が、時々激しく彼の精神を揺 ぶるらしかった。
宮本百合子 / 伸子 ページ位置:51% 作品を確認(青空文庫)
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青春
思春期
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前後の文章を含んだ引用
......だもの」 「今度は、和一郎が姉さんをおんぶしてやらにゃなるまい」 「――こんなでかいの? 参っちゃうなあ」 「ハハハハ」 祖母がいないと、彼らはもっと打明け話をした。和一郎は、恋愛模索時代であった。憧憬、不安、熱情が、時々激しく彼の精神を揺 ぶるらしかった。彼は、自分の細かい心理状態や、予備校の学生仲間にある、特殊な、彼自身の趣味とは全然合わない恋愛病的雰囲気などについて、信頼に満ちた穏やかさと、若々しい正直さとを......
単語の意味
憧憬(どうけい・しょうけい)
熱情(ねつじょう)
憧憬・・・憧れ。能力や雰囲気などを高く評価して、自分もああなりたいと思う気持ち。
熱情・・・感情が熱を持っている心理状態。ある目標や物事に向かって一生懸命真剣に向き合うさま。また、そういう気持ち。激しく高まった気持ち。情熱(じょうねつ)。
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今思うと、あの頃はあまりにもいろいろなことがありすぎて、時間がどんどん過ぎてゆくような感じがした。それなのに、全然せわしない感じはしなかった。あの頃知り合った人々や一緒に過ごした人々、行った場所、なにもかもが濃密で、もしかしたらあれこそが遅くやってきた(弟にはとても早くやってきた)、青春というものなのかもしれない、とすら思う。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
昆虫が蝶になって、繭(まゆ)を食い破って飛び出ようとするのに似た青春の一時期
伊藤 整 / 青春 amazon
たまゆらの青春を、苦しみや悩みを蹴とばしながら、大らかな生きぬく
飯田 栄彦 / 昔、そこに森があった amazon
自分の奥に燃え燻 ってしまった青春の夢
岡本かの子 / 河明り
生命の密度が濃かったころ
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
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もう十七歳だと焦る気持ちと、まだ十七歳だと安心する気持ちが交差する
綿矢 りさ / インストール amazon
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久遠は不思議な青年だった。青二才を代表するかのような暢気さと優雅さを備えていた。林檎を齧るような自然さで、他人に同情し、世話を焼き、青年らしく未来を嘆いたりする。
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 amazon
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