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静まりきった夜の空気の中に、時々鼻をかみながらすすり上げすすり上げ泣き伏す痛ましい声だけが聞こえた。
有島武郎 / 或る女(後編) ページ位置:59% 作品を確認(青空文庫)
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悲しくて泣く
夜のしじま(静けさ)
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前後の文章を含んだ引用
......え知らそうとはしないのだもの……」 葉子はやせた肩を痛ましく震わして、倉地から絶縁されてしまったもののように、さびしく哀 しく涙の枯れるかと思うまで泣くのだった。静まりきった夜の空気の中に、時々鼻をかみながらすすり上げすすり上げ泣き伏す痛ましい声だけが聞こえた。葉子は自分の声につまされてなおさら悲哀から悲哀のどん底に沈んで行った。 ややしばらくしてから葉子は決心するように、手近にあった硯箱 と料紙 とを引き寄せた。そして震......
単語の意味
泣き伏す(なきふす)
啜り上げる(すすりあげる)
泣き伏す・・・ひどい悲しみに襲われて、うつ伏せになって泣く。
啜り上げる・・・垂れた鼻汁や涙を息とともに吸い上げる。また、そういう動作を繰り返しながら泣く。
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もう太陽の光が残っていない公園の静けさに、笑い声はすっと吸い込まれていく。
瀬尾 まいこ「そして、バトンは渡された (文春文庫)」に収録 amazon
ただ静かすぎる夜中だった。墓場みたいに、荒涼とした空気だけがあった。夢からさめた惨めな空間の 残骸 があった。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
十二月の真夜中は、深海にいるかのように静かで暗かった
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り amazon
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臓腑 を抜かれたような絶望
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 amazon
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昂(たか)ぶり皮が切れてしまったように泣く
中上 健次 / 枯木灘 amazon
彼女の涙は熱帯の雨に似ているとティエンは思う。
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
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空は、ゆっくりと濃さをますだけで、相変わらず透明すぎるほどの青さをたたえていた。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
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