帰りたくもあり、帰りたくもなし、そう... | 複雑な気持ちの表現・描写・類語｜小説の言葉集

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帰りたくもあり、帰りたくもなし、そういう曖昧な気持

直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録　ページ位置：33%　作品を確認（amazon）

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複雑な気持ち心の葛藤

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前後の文章を含んだ引用

......、広島か岡山まで行かねばならず、若し通う事にでもなれば相当の時間を取られるし、直るまで宿をとる場合を考えても甚く億劫に思われた。結局、やはり東京へ帰る事にした。帰りたくもあり、帰りたくもなし、そういう曖昧な気持でいた彼はこんな事ででも帰ると決定出来た事を却って喜んだ。そして帰ると決ると、急に所謂帰心矢の如しという風な気持になってしまった。　支度は早かった。隣りの老夫婦......

単語の意味

曖昧（あいまい）

曖昧・・・はっきりしないこと。明確さに欠けるさま。「曖」も「昧」も訓読みで「くら（い）」と読める。

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即座にその場を一人（ひとり）だけで飛び出してしまいたい衝動と、もっと巧みな手練（てくだ）でどうしても倉地をおびき出さなければいけないという冷静な思慮とが激しく戦い合った。葉子はしばらくの後にかろうじてその二つの心持ちをまぜ合わせる事ができた。

有島武郎 / 或る女関連カテ複雑な気持ち心の葛藤

勝呂はおやじを遠くから眺めては、一種神秘的な恐れと憧れとのこもった気持を感じる

遠藤周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録　amazon関連カテ怖い・恐怖複雑な気持ち

眼に卑屈な笑いと羞恥の光が同時に走った。

遠藤周作「沈黙（新潮文庫）」に収録　amazon関連カテ恥ずかしい媚びる・卑屈・ぺこぺこする複雑な気持ち

（哀れな人間に対して芽生えた殺意）言いようのないほどの哀れみと、殺意とは、その瞬間十和子のなかでは、ひとつのものの裏か表かに過ぎない。

沼田まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録　amazon関連カテ殺意複雑な気持ち

懐かしさ、怒り、哀しみ、恨み、それら様々な感情がからみあい胸の裏側にぶつぶつ音をたてていた。

遠藤周作「沈黙（新潮文庫）」に収録　amazon

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心の葛藤の表現・描写・類語（気分が晴れない・落ち込むのカテゴリ）の一覧ランダム５

私は始終私自身の力を信じていいのか疑わねばならぬかの二筋道に迷いぬいた

有島武郎 / 生まれいずる悩み

相搏つ烈しい二つの力を自分の中に感じ、裂けそうであった。どこかで、熱心に、止めた方がいい、さあ、あっちに行こうと勧めるものがある。それを見向きもせず、手を振り払って、ひたむきに、ひたむきに、喧嘩したがり、喰ってかかりたがっているもう一つのもの。

宮本百合子 / 伸子関連カテ複雑な気持ち心の葛藤

佃には気の優しいところがある。それでいて譲れない夢もある。自分の内側でずっと喧嘩をしているふたつの感情の狭間で揺れている心がいままた、動いた。

池井戸潤「下町ロケット (小学館文庫)」に収録　amazon

内面に吹き荒れたであろう葛藤の嵐

横山秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録　amazon

即座にその場を一人（ひとり）だけで飛び出してしまいたい衝動と、もっと巧みな手練（てくだ）でどうしても倉地をおびき出さなければいけないという冷静な思慮とが激しく戦い合った。葉子はしばらくの後にかろうじてその二つの心持ちをまぜ合わせる事ができた。

有島武郎 / 或る女関連カテ複雑な気持ち心の葛藤

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「複雑な気持ち（二つ以上の感情が混ざった心境）」カテゴリからランダム５

僥倖（ぎょうこう）という気持と、当然という自信に充（み）ちた気持とが縺（もつ）れ合った。

岡本かの子 / 母子叙情関連カテ自信がある・自信を深める奇跡・幸運・ラッキー複雑な気持ち

瞳の中に驚愕と不安が見える

関連カテ「恐怖」＋「他の感情」「驚き」＋「他の感情」

想像を超えていて泣けばいいのか叫べばいいのか、それとも気を失えばいいのか分からない

関連カテ「悲しみ」＋「他の感情」「恐怖」＋「他の感情」「嫌」＋「他の感情」「興奮・乱心」＋「他の感情」「驚き」＋「他の感情」

怒りと屈辱で頭が熱く腫れ上がるように痛い

関連カテ頭に血がのぼる・逆上する・キレる「怒り」＋「他の感情」「嫌」＋「他の感情」

自殺を考える人の心理ってものは宙ブラリンなものなのでしょうね《…略…》死のうという決意がある反面、なんとか生き伸びたいという強烈な願望も同時に胸の中にあるんですね。

阿刀田高 / 縄 ──編集者への手紙──「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録　amazon関連カテ複雑な気持ち自殺願望・死にたい

「気分が晴れない・落ち込む」カテゴリからランダム５

沈鬱極まる調子で呟く。

宮本百合子 / 伸子関連カテ呟く(つぶやき声)・独り言暗い、元気のない声

胸がむかむかとして、食事も受けつけなかった。

雫井脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録　amazon関連カテ苛立つ・イライラ食欲がない

関連カテ悩む・困る苦しむとても心が傷つく

（好転しない病状）明るい病室のなかにい、そこには自分の母親もいながら、何故か自分だけが深いところへ落ち込んでしまって、そこへは出て行かれないような気持

梶井基次郎 / のんきな患者関連カテ少し気分が晴れない・落ち込む患者・病人・けが人

両足を大地に凍りつけたように、手を下すことも忘れて立った。

吉川英治 / 八寒道中

「心が乱れる」カテゴリからランダム５

関連カテ怖い・恐怖とても怖い落ち着かないびっくりして慌てる

これを飲めば、女は鎖が解けたみたいに乱れるさ。

伊坂幸太郎 / オーデュボンの祈り　amazon

獣（けもの）に見るような野性のままの取り乱しかた

有島武郎 / 或る女関連カテ慌てる・焦る暴れる・荒れ狂う

憤りの気持ちが内へ内へと沈みこむ

関連カテ苛立つ・イライラ

眠れなかった。身体中に不快な熱がこもっていて、苛々の虫が多発的にうずいた。起き上がって喚き散らしたい衝動をどうにか抑えて、布団に包まっていた。

雫井脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録　amazon関連カテ苛立つ・イライラ眠れない・眠りが浅い

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「喜び」＋「他の感情」

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「興奮・乱心」＋「他の感情」

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