（食が細く偏食なのは）身体が弱かったせいだったのだと、今になってしみじみとわかった。 　この数カ月、朝食はそうめんときまっていたが、それが一番おさまりがよいのだった。昨年の冬は、たらちり、豚のしゃぶしゃぶ、かきの土手なべですごした。なべものにこったというより、なべものが身体に合ったというのが正しかったのだろう。

Ｓは色の白い、眼の優しい 柔かい髪が広い額を 斜 に 隠し、物言いも 丁寧 に、声も小さく、動作までどこか女らしい感じを与える男だった。

太陽の下で見るとそばかすだらけで色素が薄くて、まったく貧弱な子だった。

清彦は変っていた。じわじわと、岩が風化するようにもろく変っていた。

（赤ん坊）死んだ兎を抱いて行くような感じがした

歳とともにお腹周りがだぶつく

巨大な岩のような大きな体

大きい鏡にうつったところはまず健康児。少しも大人らしくない、くりくりとした桃色の裸。

人を威圧するような体格

事務長がこの部屋に来ると、部屋が小さく見えるほどだった。