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二、三メートルほどの縄がまるで蛇かなにかみたいに体をうねらせて彼女の跡を追って来た
阿刀田 高 / 縄 ──編集者への手紙──「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 ページ位置:46% 作品を確認(amazon)
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蛇(へび)
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前後の文章を含んだ引用
......と思います? そう聞かれたって、わかりっこありませんよね。「縄なんです」 彼女は思い出すのも恐ろしいみたいに首を埋めて言いました。「縄?」「ええ。縄なんです」 二、三メートルほどの縄がまるで蛇かなにかみたいに体をうねらせて彼女の跡を追って来たって言うんですよ。「気のせいでしょう」「でも、たしかに見たんですもの」 彼女がいい加減なことを言ってるんじゃないってことは眼の色を見ればわかります。彼女が縄を見......
単語の意味
体(からだ)
蛇(へび)
・・・頭・胴・手足など、肉体全体をまとめていう言葉。頭からつま先までの肉体の全部。身体。体躯。五体。健康。体力。
・・・ひょろ長い筒状で足がないという独特の姿の爬虫類の総称。鱗(うろこ)でおおわれた体をくねらせて進む。先が二分した長い舌を持つ。脱皮を繰り返し、毒を持つものも多い。不吉なもの、執念深いものとして嫌悪の対象となる場合が多いが、一方で、神やその使いとして信仰する場合もある。
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