遊園地のソフトクリーム売場みたいなところ
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:74% 作品を確認(amazon)
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一坪ほどの小さな店
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......来て、一つをわたしに差し出しながらソファーのわたしの隣に坐った。「で、どうなんだ」と彼は言い、寛いだ様子で缶のプルリングを開けた。「どう、って?」「きみは、あの遊園地のソフトクリーム売場みたいなところで、一生を終えるつもりでいるのか」「別にそうは思ってないけど」「将来に対する展望がない。そういうことだな」「かもしれません」「十も年上の女に惚れこんで、呆気なく......
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遊園地のソフトクリーム売場みたいなところ
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
『ユリイカ』という店……いや、店とは言えないほど狭い小屋について、もう少し説明を加えておこう。もとはと言えば湘南の 鵠沼海岸の、海の家近くに置かれていたワゴンだった。 海水浴客のためにサンドイッチやソーダ水を売るボックス式ワゴンである。雪で作る「かまくら」を少し大きくしたような、屋根つきの白いブースを想像してもらえばいい。
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
白いキノコのように見える小さな建物
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
ワゴンの中は、人が一人立っただけでいっぱいになってしまうほどの狭さである。
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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本屋というのは、どうしてこんなに人の気持ちをめいらせるものなのか女は理解ができなかった。すべての階の、すべての棚を、どれだけ見つめて歩いてみても何ひとつ手に取るものがない。へんな匂いがするし、どこまでも平坦で、まるみはないし、人々はなぜだか無理矢理にこんなところに集まって、無理矢理に本を手にとっているように見える。ひとりとして楽しそうな顔をした人がいないし、みんな何かをあきらめたような顔をして一冊一冊を重たそうに検分している。蛍光灯の安っぽい光のしたでみんなが一律に、高速で年老いてゆくように見えて
川上 未映子 / あなたたちの恋愛は瀕死「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 amazon
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