水色の蟹 が敷居の上をゴソゴソ這 って行く。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:30% 作品を確認(青空文庫)
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蟹(風景)
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前後の文章を含んだ引用
......った。娘はお信さんと云って、お天気のいい日は千葉から木更津にかけて魚の干物の行商に歩くのだそうである。店で茶をすすりながら、老夫婦にお信さんと雑談をしていると、水色の蟹 が敷居の上をゴソゴソ這 って行く。生活に疲れ切った私は、石ころのように動かないこの人達の生活を見ていると、何となく羨 ましくなって来る。風が出たのか、雨戸が難破船のようにゆれて、チエホフの小説にで......
単語の意味
蟹(かに)
蟹・・・エビ目(十脚類)カニ亜目(短尾類)の甲殻類の総称。水中や水辺にすむ。5対の足のうち第1対は鋏(はさみ)となっていて、捕食に役立つ。横向きに歩行するのが一般的であるが、前向きに歩く種も少なくない。食用。
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蟹(風景)の表現・描写・類語(水中の生き物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
砂の亡霊のような小蟹
中島 敦 / 環礁 ——ミクロネシヤ巡島記抄—— amazon
水色の蟹 が敷居の上をゴソゴソ這 って行く。
林芙美子 / 新版 放浪記
蝉の抜け殻のような小さな蟹
中島 敦 / 環礁 ——ミクロネシヤ巡島記抄—— amazon
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ガラス細工のような川エビ
開高 健 / パニック・裸の王様 amazon
金魚の群れが、泳ぐというより漂うようにひそやかに動いている
三浦 綾子 / 続 氷点 amazon
濁った水の底を幻影のように赤くするその魚
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童女型の稚純を胴にしてそれに絢爛やら媚色 やらを加え
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