突然どこから飛び込んで来たのか知れない不快の念のために葉子の胸はかきむしられた。
有島武郎 / 或る女(後編) ページ位置:48% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
胸騒ぎ・嫌な予感
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......態度でいたのではないという事を直覚していた。二人が一人 は本を読み、一人が縁に出ているのは、いかにも自然でありながら非常に不自然だった。 突然――それはほんとうに突然どこから飛び込んで来たのか知れない不快の念のために葉子の胸はかきむしられた。岡は葉子の姿を見ると、わざっと寛 がせていたような姿勢を急に正して、読みふけっていたらしく見せた詩集をあまりに惜しげもなく閉じてしまった。そしていつもより少しなれ......
単語の意味
胸(むね)
ここに意味を表示
胸騒ぎ・嫌な予感の表現・描写・類語(恐怖・不安のカテゴリ)の一覧 ランダム5
その日私はいつものようにバイトを終えて、夜家に帰った。 玄関を開けた時、妙な静けさがあった。 それはかすかなもので、それでも普段とは異質の、死の 匂いを感じるような静けさだった。家のなかで何かが終わってしまっているような感じだった。それがあまりにもはっきりと感じられたので、私はこわくなった。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
この町での自分の静かな生活がフェルディナンドという男によっておびやかされているように感じ始める。それは楽章のはじめで象徴的に提示される不協和音のように、彼女の穏やかな夏に不吉な予感のしみを与えることになる。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
胸で恐怖を感じるときの表現・描写・類語(恐怖・不安のカテゴリ)の一覧 ランダム5
葉子の胸を押しひしぐように狭 めたものは、底のない物すごい不安だった。
有島武郎 / 或る女
このカテゴリを全部見る
「恐怖・不安」カテゴリからランダム5
汗をかいて、薄いグレーのワンピースの襟元が染みになっている。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
濃霧に塞がれた森の中へ踏み込むような一種の不安
長塚 節 / 土 amazon
同じカテゴリの表現一覧
恐怖・不安 の表現の一覧
感情表現 大カテゴリ