高い窓からルーベンスの絵のように差しこんだ日の光が、テーブルのまん中にくっきりと明と暗の境界線を引いている。

月はいよいよ明るさを増し、小屋の床に一筋の帯となって差し込んでいた。星もたくさん出ているようだった。

ズボンもプレスがされていて、そこに窓から差しこんだ黄昏の陽が染みのようにあたっていた。

一人で教室に戻ると、西陽が白い埃を浮かせながら誰もいない机や椅子の上に流れ落ちている。

掃除の行きとどいた朝の郵便局の光線は、海の底のように静かで、平和であった。

鋲が外れて壁から落ちたままのポスターが、机の下の暗がりで頭を垂れている。

水を持ってきたウェイトレスにコーヒーを注文した。

高い天井の真ん中に小さな明かり取りの窓のようなものが幾つか見えた。しかし月はまだ高く上がっていなかったので、明かりと呼べそうなものはそこから入ってこなかった。仄かな街灯の明かりが屈折に屈折を重ねた末にほんの少しだけその天窓から忍びこんでいたが、殆ど何の助けにもならなかった。《…略…》やがて何かの加減で、部屋にさしこむ光がほんの少しだけ明るさを増した。月が上がってきたのだろうか？あるいは街の光が明るく灯り始めたのだろうか？

ランプの仄明かり

ことりとも音を立てずに細くドアを開ける

風が吹くたび桜の花びらが舞い上がり、博士の横顔を照らす木漏れ日が揺れた。

杉の梢が陽をさえぎっている

（墓地）五月の柔らかな日ざしの下では、生も死も同じくらい安らかなように感じられた。

時刻は昼らしく、天井の明かりからまっすぐに日が差し込んでいた。光は何本かの太い柱となって床から直立し、その中で細かな塵が舞っているのが見えた。その光の柱は刃物で切り取られたようにくっきりと鋭角的で、南国の太陽の激しさを部屋の中に送り込んでいた。光のない部分は暗く冷やかだった。そのさまあまりにも対照的だった。まるで海底にいるみたいだな、と僕は思った。

燃えるような日差しに輝いている雲