肥り肉の女が、よく汗ばんだ襟首を押しはだける癖があるように、大根は身体中の肉がはちきれるほど肥えて来ると、息苦しそうに土のなかに爪立をして、むっちりした肩のあたりを一、二寸ばかり畦土の上へもち上げて来る。そして初冬の冷い空気がひえびえと膚にさわるのを、いかにも気持よさそうに娯しんでいるようだ。
薄田 泣菫 / 艸木虫魚 作品を確認（amazon）
この表現が分類されたカテゴリ
大根
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
no data
単語の意味
初冬（しょとう・はつふゆ）
身体（しんたい）
襟首（えりくび）
爪立つ（つまだつ）
爪立ち（つまだち）
息苦しい（いきぐるしい）
初冬・・・冬の初め。陰暦10月の異名。孟冬(もうとう)。
身体・・・人のからだ。肉体。
爪立つ・・・爪先（つまさき、＝足の指先）で伸び上がるようにして立つこと。爪先立つ（つまさきだつ）。
爪立ち・・・爪先（つまさき、＝足の指先）で伸び上がるようにして立つこと。つま先立ちすること。
息苦しい・・・１．息をするのが苦しい。呼吸が苦しい。胸に圧迫感があって息が詰まるような感じである。
２．胸を圧迫されるような、重苦しい感じの雰囲気だ。緊張した空気が漂っていて、軽々しい言動などできそうもない雰囲気だ。
２．胸を圧迫されるような、重苦しい感じの雰囲気だ。緊張した空気が漂っていて、軽々しい言動などできそうもない雰囲気だ。
ここに意味を表示
大根の味、おいしさを伝える表現・描写（野菜のカテゴリ）の一覧 ランダム５
このカテゴリを全部見る
「野菜」カテゴリからランダム５
同じカテゴリの表現一覧
野菜 の味・おいしさの表現の一覧
食べ物表現 大カテゴリ
