暗い木々の間に立った。ものすごく濃い、みどりのにおいを発散していて、苦しいほどだった。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:55% 作品を確認(amazon)
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自然のにおい
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......神社の狭い石段を登って行くと、遠く、線路や家々がシルエットになって見えた。巨大な夜。貨物車の駆け抜ける音が、音楽のように響いた。 私たちははあはあと息をついて、暗い木々の間に立った。ものすごく濃い、みどりのにおいを発散していて、苦しいほどだった。 夜空はただそこにあって、街あかりを映してぼんやり光っていた。 どこに円盤があるってんだよー、と笑いまじりに私が言いかけたとき、眼前の暗い町並みとネオンのがたが......
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暗い木々の間に立った。ものすごく濃い、みどりのにおいを発散していて、苦しいほどだった。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
土、風、夜の自然の匂いは匂いと呼んでいいのか分からないほど空気に溶け込んでいるが、それでも確かにその野性的な気配を嗅ぐことができる。都会にはない、匂いの殺ぎ落とされぶりだ。
綿矢 りさ / 亜美ちゃんは美人「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 amazon
梶井基次郎 / 路上
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花瓶にはダリアに似た花がいけられていた。機転のきかない中年女性を連想させるいかにも鈍重な花だった。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
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