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暗い木々の間に立った。ものすごく濃い、みどりのにおいを発散していて、苦しいほどだった。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:55% 作品を確認(amazon)
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前後の文章を含んだ引用
......神社の狭い石段を登って行くと、遠く、線路や家々がシルエットになって見えた。巨大な夜。貨物車の駆け抜ける音が、音楽のように響いた。 私たちははあはあと息をついて、暗い木々の間に立った。ものすごく濃い、みどりのにおいを発散していて、苦しいほどだった。 夜空はただそこにあって、街あかりを映してぼんやり光っていた。 どこに円盤があるってんだよー、と笑いまじりに私が言いかけたとき、眼前の暗い町並みとネオンのがたが......
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