有島武郎 / 生まれいずる悩み ページ位置:69% 作品を確認(青空文庫)
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揺れる炎・ともし火
竈(かまど)
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前後の文章を含んだ引用
......暗い灯 でそこと知られる柾葺 きの君の生まれた家屋を目の前に見やりながら、君の心は運命に対する疑いのために妙におくれがちになる。 それでも敷居 をまたぐと土間のすみの竈 には火が暖かい光を放って水飴 のようにやわらかく撓 いながら燃えている。どこからどこまでまっ黒にすすけながら、だだっ広い囲炉裏の間 はきちんと片付けてあって、居心よさそうにしつらえてある。嫂 や妹の心づくしを君はすぐ感じてうれしく思いな......
単語の意味
撓む(たわむ)
撓る・撓う(しなる・しなう)
竈・爨(かまど)
撓む・・・まっすぐのものが力を加えられて、そり曲がった状態になる。
撓る・撓う・・・1.弾力があるため、折れずに、そり曲がった状態になる。撓む(たわむ)。
2.頼りなさそうにナヨナヨする。自らを支える力もなさそうに弱々しくする。
2.頼りなさそうにナヨナヨする。自らを支える力もなさそうに弱々しくする。
竈・爨・・・釜(かま)や鍋を置けるようにした調理用の台。土や石、レンガ、コンクリートなどでできていて、台の内部で火を起こし煮炊きできるようにした設備。
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揺れる炎・ともし火の表現・描写・類語(光と影のカテゴリ)の一覧 ランダム5
松明(たいまつ)がその下に集められる。その辺一帯、火事のように明かるくなり
志賀 直哉 / 暗夜行路 amazon
赤黒い炎が靄の中で生き物のように動く
遠藤 周作 / 沈黙 amazon
ちらちらと揺れる蝋燭の炎越しにしばらく僕の顔を見ていた。羊男の大きな影がしみのある壁の上で揺れていた。拡大された誇張された影だった。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(上) amazon
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竈の火がぺろぺろと燃え上がる
長塚 節 / 土 amazon
馬の蹄(ひづめ)のような形に高く積み上げられて土で出来た竈(かまど)
佐藤 春夫 / 田園の憂鬱 amazon
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家や大きな木立の影は、行手に立ちはだかる物の怪のようにも見える。
藤沢 周平 / 麦屋町昼下がり amazon
うるしを塗りつぶしたような闇がたちこめている
池波 正太郎 / 鬼平犯科帳〈1〉 amazon
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煙の折れた先が磁針のように、絶え間なく不安に揺れる
大岡 昇平 / 野火 amazon
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「N・P」なんか目じゃないことが次々起っているのにどうして小説なんて書く必要があるんだろう…という疑問には、「結局、それぞれの人間がそれぞれの局面で言葉にしきれず、表現し難かった何かを物語にして見知らぬ他人とわかちあいたいのだ。」という答えも得ました。
吉本 ばなな / N・P 文庫版あとがきエッセイ「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
十人ほどが座れそうなラウンドソファ
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
(自伝的小説で生活する)今の生活は、私と云うものを、広告のようにキリキザンで方々へ吹き飛ばしているようなもの
林芙美子 / 新版 放浪記
まわりが闇に包まれ、深く静まりかえっている時間に(小説を)書くと、文章はときとして濃密になりすぎる。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
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