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象みたいに記憶力が良くて、つまらないことをいつまでもいつまでも覚えている。頭が悪いぶんを記憶力で補っているのだ。
村上春樹 / ファミリー・アフェア「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 ページ位置:31% 作品を確認(amazon)
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覚えている・記憶がある
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前後の文章を含んだ引用
......コンピューター技師は僕が高校時代にいちばん嫌っていたクラブの先輩に雰囲気がそっくりだった。顔立ちは悪くないが、頭がからっぽで、押しつけがましい男だった。おまけに象みたいに記憶力が良くて、つまらないことをいつまでもいつまでも覚えている。頭が悪いぶんを記憶力で補っているのだ。「何回くらいやったんだ?」と僕は訊いた。「馬鹿言わないで」とそれでも赤くなりながら妹は言った。「自分の尺度で世の中を測るのはやめてよ。世間の人がみんなあなたみた......
単語の意味
象(ぞう)
象・・・ゾウ科の哺乳動物。巨大で全身灰色、長い牙を持つ。最大の特徴である自由に屈伸する長い鼻は、人間の手と同じように物を掴むことができる。「象」の字は象の姿の象形文字。アジア象は基本的に穏やかな性格で、家畜として飼育される。
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(幼いころの記憶)思い出せる人生の最初の情景は何歳のころのものですかと。多くの人にとって、それは四歳か五歳のときのものだった。早くても三歳だった。それより前という例はひとつもない。子供が自分のまわりにある情景を、ある程度論理性を有したものとして目撃し、認識できるようになるのは、少なくとも三歳になってかららしい。それより前の段階では、すべての情景は理解不能なカオスとして目に映る。世界はゆるい粥(かゆ)のようにどろどろとして骨格を持たず、捉えどころがない。それは脳内に記憶を形成することなく、窓の外を過ぎ去っていく。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
内容は脳裏に焼き付いていた。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
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厭(いや)な言葉が瘡蓋(かさぶた)のようにこびりついて離れない
高井 有一 / 夜の蟻 amazon
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