TOP > 人物表現 > 思考・頭の中の状態 > アイデアが出ない・生みの苦しみ
思いだけが渦をなして額の上を流れる。ごうごうと音をたてて流れて行く。そしてせんじつめるところは焦々 として何も書けないと云うこと。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:84% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
アイデアが出ない・生みの苦しみ
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......ほどね。私もそう思いますが、若い気持ちの中には、仲々そうはゆかない珍奇さに魅力を持つものです。でも、いまに何時 か私もチエホフの峠にかかりましょう。いまに……。 思いだけが渦をなして額の上を流れる。ごうごうと音をたてて流れて行く。そしてせんじつめるところは焦々 として何も書けないと云うこと。このままでは何も出来やしない。まさか、年を取ってからもカフエーの女給さんでいようとは思わない。何とか神様にお助けを願いたいものだ。ノートを出して何か書こうと鉛筆......
ここに意味を表示
アイデアが出ない・生みの苦しみの表現・描写・類語(思考・頭の中の状態のカテゴリ)の一覧 ランダム5
墨をすって、筆をしめして、巻紙をにらめて、──巻紙をにらめて、筆をしめして、墨をすって──同じ所作を同じように何べんも繰り返したあと、おれには、とても手紙はかけるものではないと、あきらめて硯の蓋をしてしまった。
夏目 漱石 / 坊っちゃん amazon
人の意見に異議を唱えることはできても、自分で考えるとなると何も浮かんでこない。 お互い無口になり、時間だけが空しく過ぎ去っていった。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
尊い一つの魂が母胎を破り出ようとして苦しんでいる
有島武郎 / 生まれいずる悩み
このカテゴリを全部見る
「思考・頭の中の状態」カテゴリからランダム5
狂人のようにあわただしく梯子 段を降りて帰って行ってしまった。
林芙美子 / 新版 放浪記
(歌詞を忘れて)皆がどっと笑う。そのとたん、脳みそがバリウムを飲んだように真っ白になった。
林真理子 / ウフフのお話 amazon
まっしろな長髪にトックリのセーターを着て、いかにも場末の映画館主といった 風采 である。オリヲン座のたたずまいにあまりに似合いすぎていて、何だか物語から 脱 け出たようだ。
浅田次郎 / オリヲン座からの招待状「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
思考・頭の中の状態 の表現の一覧
人物表現 大カテゴリ