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気分を変えようと窓を開けた。暖まっていた部屋の空気がすっと外へ流れ、冬の日を浴びた寒風がからだを撫でて部屋へ流れ込んでくる。
吉田修一「悪人」に収録 ページ位置:43% 作品を確認(amazon)
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気分転換・心機一転・リフレッシュ
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......ない」方に選り分けられる。自分はそんな人間だと思い込んで生きていた。 たまたま有給を取ったのが、あの日と同じ休日だったということで嫌な記憶が蘇っていた。 光代は気分を変えようと窓を開けた。暖まっていた部屋の空気がすっと外へ流れ、冬の日を浴びた寒風がからだを撫でて部屋へ流れ込んでくる。 光代は一度身震いすると、大きく背伸びして深呼吸した。 選り分けられたら、必ず悪いほうへ入れられてしまう。それが自分だと、光代はずっと思い込んでいた。でも、あの......
単語の意味
寒風(かんぷう)
冬の日(ふゆのひ)
寒風・・・冬に吹く寒い風。
冬の日・・・1.昼間の時間が短い、冬の一日。
2.冬の太陽。冬の日差し。
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(女に対して堂々としている、女心をわかっている)かの女は、むす子が頑是ない時分から、かの女の有りあまる、担い切れぬ悩みも、嘆きも、悲しみも、恥さえも、たった一人のむす子に注ぎ入れた。判っても、判らなくても、ついほかの誰にも云えない女性の嘆きを、いつかむす子に注ぎ入れた。《…略…》稚純な母の女心のあらゆるものを吹き込まれた、このベビー・レコードは、恐らく、余白のないほど女心の痛みを刻み込まれて飽和してしまったのではあるまいか。この二十歳そこらの青年は、人の一生も二生もかかって経験する女の愛と憎みとに焼けただらされ、大概の女の持つ範囲の感情やトリックには、不感性になったのではあるまいか。そう云えば、むす子の女性に対する「怖いもの知らず」の振舞いの中には、女性の何もかもを呑み込んでいて、それをいたわる心と、あきらめ果てた白々しさがある。そして、この白々しさこそ、母なるかの女が半生を嘆きつくして知り得た白々しさである。その白々しさは、世の中の女という女が、率直に突き進めば進むほど、きっと行き当る人情の外れに垂れている幕である。冷く素気なく寂しさ身にみる幕である。死よりも意識があるだけに、なお寂しい肌触りの幕である。女は、いやしくも女に生れ合せたものは、愛をいのちとするものは、本能的に知っている。いつか一度は、世界のどこかで、めぐり合う幕である。むす子の白々しさに多くの女が無力になって幾分へつらい懐しむのには、こういう秘密な魔力がむす子にひそんでいるからではあるまいか。そしてこの魔力を持つ人間は、女をいとしみ従える事は出来る。しかし、恋に酔うことは出来ない。あわれなわが子よ。
岡本かの子 / 母子叙情関連カテ異性にモテる人女心
氷水を十杯も飲みたい気持ち
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