(うっとり聴き入る)なんと心地良いものだろうかと、ついうっかり 酔って しまうのが常だった。 その音に身を委ねている限り、聴衆は、この世のあらゆる不測の事態の不安から解放されていた。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 ページ位置:29% 作品を確認(amazon)
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夢見心地
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......アレグロを弾き始めると、〝超絶技巧〟に対しては、断固として警戒せねばならないと信じている狷介な趣味人たちでさえ、完璧さとは──それも、かくも不完全な人間の!──なんと心地良いものだろうかと、ついうっかり酔ってしまうのが常だった。 その音に身を委ねている限り、聴衆は、この世のあらゆる不測の事態の不安から解放されていた。 ミサを終えて教会から溢れ出してきた群衆というのが、この第三楽章の作曲者の着想だった。それに忠実であるならば、疾走する想念というよりは、むしろ際限もない多様性の......
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