TOP > 感覚表現 > 光と影 > 光に照らされた顔や姿
若葉に包まれてたった一軒建てられた西洋人の白ペンキ塗りの別荘が、夕日を受けて緑色に染めたコケットの、髪の中のダイヤモンドのように輝いていた。
有島武郎 / 或る女(後編) ページ位置:55% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
光る・輝く
光に照らされた顔や姿
草むら・茂み
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......、江 の島 のほうまで車を走らした。 帰りには極楽寺 坂の下で二人とも車を捨てて海岸に出た。もう日は稲村 が崎 のほうに傾いて砂浜はやや暮れ初 めていた。小坪 の鼻の崕 の上に若葉に包まれてたった一軒建てられた西洋人の白ペンキ塗りの別荘が、夕日を受けて緑色に染めたコケットの、髪の中のダイヤモンドのように輝いていた。その崕 下の民家からは炊煙が夕靄 と一緒になって海のほうにたなびいていた。波打ちぎわの砂はいいほどに湿って葉子の吾妻下駄 の歯を吸った。二人 は別荘から散歩に出て来たら......
単語の意味
軒(のき)
若葉(わかば)
夕日・夕陽(ゆうひ)
軒・・・屋根の端の下にさがった部分で、建物の外壁より突き出ている部分。
若葉・・・芽を出したばかりの葉。とくに、初夏の木々のみずみずしい葉。新葉(しんば)。
夕日・夕陽・・・夕方の太陽。入り日(いりひ)。
ここに意味を表示
光る・輝くの表現・描写・類語(光と影のカテゴリ)の一覧 ランダム5
赤銅色の金属筒は、磨かれたばかりの豪華な食器のように輝いていた。
武田 泰淳 / 風媒花 amazon
このカテゴリを全部見る
光に照らされた顔や姿の表現・描写・類語(光と影のカテゴリ)の一覧 ランダム5
雨戸を少しあけて、白い診察着を着た男が顔をだした。《…略…》西陽をこちらは背にうけているためか、雨戸をしめきった部屋はひどく暗く、その暗い影のなかでこの男は妙に 蒼 黒くむくんで見える。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
草むら・茂みの表現・描写・類語(植物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
長い冬に踏みしだかれた枯れ草が、寝そべったままで風に吹き殴られる
中島 みゆき / 泣かないで・女歌(おんなうた) amazon
落葉松(からまつ)と楡(にれ)ともみの木の茂りが、黒い氷の塊のよう
室生 犀星 / 杏っ子 amazon
このカテゴリを全部見る
「光と影」カテゴリからランダム5
苔蒸(こけむ)したる石燈筒の林のごとく列べる
内田 魯庵 / くれの廿八日「くれの廿八日 他一篇 (岩波文庫)」に収録 amazon
「植物」カテゴリからランダム5
風が起こると灌木の葉が銀灰色の裏をいっせいに見せるので、数知れない小さな魚が激しく泳いでいるよう
大江 健三郎 / 芽むしり仔撃ち amazon
「体つき・体型・体全体の様子」カテゴリからランダム5
大きな身体を持て余すようにのっそりと、彼女は部屋に入ってきた。
小川洋子 / ダイヴィング・プール「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
わずかに俯いた彼の横顔で白く濁った日光が弾け、表情を塗りつぶした。白い凹凸だけになった微笑が、仮面のように被さっていた。
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
光と影 の表現の一覧
植物 の表現の一覧
体つき・体型・体全体の様子 の表現の一覧
感覚表現 大カテゴリ