民家の向こうにこんもりとした山の輪郭が重なり、そのさらに向こうに、青に霞む山の稜線がある。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 ページ位置:68% 作品を確認(amazon)
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山
田舎(いなか)
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前後の文章を含んだ引用
......ガワラの声が聞こえる。お姉ちゃん、どうしたん? とサヤカが四葉に訊いている。 三葉は、どこにいる? 俺は、今、どこにいる? ──もしかして。 俺は視線を上げる。民家の向こうにこんもりとした山の輪郭が重なり、そのさらに向こうに、青に霞む山の稜線がある。俺が登った山。山の上のご神体。口嚙み酒を飲んだ場所。湖からふわりと冷たい風が吹き、短くなった三葉の毛先をゆらし、まるで誰かの指先のように、髪が頰をそっと撫でる。......
単語の意味
霞(かすみ)
稜線(りょうせん)
霞・・・1.遠くにある山などの前に、帯状の煙りのようなものが見える現象。春の朝などによくある、遠くをはっきり見えなくさせる雲のようなもの。
2.目に白いものがかかったようになって、ものがぼんやりと見えること。翳み(かすみ)。
2.目に白いものがかかったようになって、ものがぼんやりと見えること。翳み(かすみ)。
稜線・・・連なった山を遠くから見たときの、ある山の頂上と隣の山の頂上を結ぶ、一番高い部分の線。尾根(おね)の線。
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雪のある山並の堅い線が見えた。
小林多喜二 / 蟹工船
両肩が見事な曲線を描いている霊峰
村松 友視 / 由比正雪 amazon
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「ここはまだ東京ですか?」僕はそう訊ねてみた。 「もちろん。そうじゃないように見えますか?」 「世界の果てみたいだ」
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
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伊那谷と木曾谷を屏風のように仕切って、蜿々(えんえん)と連なっている木曾山脈
深田 久弥 / 四季の山登り (1963年) amazon
土が凍り、硬質ゴムのようにかたくなる
司馬 遼太郎 / 殉死 amazon
(電車の)正面の窓ガラスに、私と彼の顔が並んで映っていた。暗やみに斜めに浮かぶ美しい夜景に重なって
吉本 ばなな / 新婚さん「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
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