見かけはまさに焼きそば。ニラの緑とニンジンの赤が鮮やかだ。箸ですすって一口。すすりこもうとすると、麺なのにズルズルとすすりこめない。ビーフンたちが抵抗の姿勢を示すのである。（中略）仕方なくスパゲティ風にグルグルとまとめて口に入れると、こんどはモサモサする。うどん、蕎麦、そうめん、スパゲティなどの小麦粉系とは明らかに違う口ざわりだ。モサモサ、そしてちょっとザラザラ。

米を米粒のまま炊いて炒めたのがチャーハン。米を粉にし、麺にして油で炒めたのが焼きビーフン。だから焼きビーフンが旨くないわけがない。

焼きビーフンはビールに合います。焼きビーフンの横にちょっと紅生姜なんか置いた日にゃ、もうたまらんです。

袋のうしろに焼きビーフンの調理法が書いてある。まず、ビーフンをお湯に３～５分つけておいて水を切る。具は豚肉、キャベツ、ニラ、人参、椎茸などで、これらを細く切って油で炒める。両者を一緒にしてスープ２カップを入れてフタをして３～５分ほど蒸し煮する。味つけは、塩、醤油、オイスタースープなどを適宜。

日本人が麺一般に要求する腰がない。そこのところにちょっと違和感がある。（中略）うどん、蕎麦、そうめん、中華そば、いずれも腰がないと評価されない。ビーフンももうすコシ腰があれば、という人は多いようです

甘口のつけ汁をつけてツルツル。滑らかな舌触りでダシの香りもいい。

何の変哲もないトマトソースのスパゲティ

細い麺がすだれの如くきれいに並んで

（インスタントラーメン）インスタントはしょせんインスタントである。せめて具ぐらいは豪華に見せようと、野菜や焼き豚をたっぷりと入れた。

日本人の主食がお米なら、イタリアはスパゲティ、フランスはパン、そしてドイツはじゃがいもといえるだろう。