鴎に似た鳥が一羽伴侶もなく翔んだ。
宮本百合子 / 伸子 ページ位置:11% 作品を確認(青空文庫)
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鳥類
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前後の文章を含んだ引用
......うっとり冬の太陽にぬくめられたハドソン河が流れる。重く軟かい広い水面が真珠色に輝いた。洋々と海に入る河下は一面霞んでいる。遠い対岸に冬枯れた疎林が薄赭 くぼやけ、鴎に似た鳥が一羽伴侶もなく翔んだ。仄かな水の匂いが伸子に懐しく新鮮な喜びを感じさせた。 「……静かね」 「今いちばん人の出ない時間ですから」 絶えず右手に河を見晴らしつつ、彼らは下街に向って歩いた。......
単語の意味
鴎・鷗(かもめ・かまめ)
鴎・鷗・・・カモメ科。全体的に白く、背と翼部分は灰青色。幼鳥には褐色の小斑がある。冬鳥として海岸や港の海上にあらわれ群棲。嘴(くちばし)の端はかぎ状で翼は長い。飛翔力は強く、魚の群れを追って食べる。カモメ科全般の鳥を指す場合もある。「かまめ」は古名。
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鶴はこれらの自然物を背景にして直立し、まるで陶器の置物のようにじっと動かなかった
長谷川 四郎 / 鶴 amazon
小鳥も光りのかけらの様に飛び廻っている
内田 百けん / 東京日記「東京日記 他六篇 (岩波文庫)」に収録 amazon
燕尾(えんび)服を着たペンギン鳥が園遊会のように群れていたりする。
野上 弥生子 / 哀しき少年「野上弥生子短篇集 (岩波文庫)」に収録 amazon
宮本百合子 / 伸子
暮れなずむ空の光の中に一羽の大きな鳥が黒い弧線を描きながら向うの丘に飛んでいきました。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
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雀の群れが不揃いに電線にとまり、音符を書き換えるみたいにその位置を絶えず変化させていた。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
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