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風が来ると、すすきの穂は細いたくさんの手をいっぱいのばして、忙しく振って、 「あ、西さん、あ、東さん、あ、西さん、あ、南さん、あ、西さん。」なんて言っているようでした。
宮沢賢治 / 風の又三郎 ページ位置:49% 作品を確認(青空文庫)
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草木のざわめき
薄(すすき)・萱(かや)
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前後の文章を含んだ引用
......聞いたこともない大きな谷が、いきなり目の前に現われました。すすきがざわざわざわっと鳴り、向こうのほうは底知れずの谷のように、霧の中に消えているではありませんか。 風が来ると、すすきの穂は細いたくさんの手をいっぱいのばして、忙しく振って、「あ、西さん、あ、東さん、あ、西さん、あ、南さん、あ、西さん。」なんて言っているようでした。 嘉助はあんまり見っともなかったので、目をつむって横を向きました。そして急いで引っ返しました。小さな黒い道がいきなり草の中に出て来ました。それはたくさんの馬......
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くさむらが風の通り跡を印して穂先を倒し、けもののように動いていた。及川隆一の視線が、その獣の背中の毛のようにきらめく雑草の拡がりから、何か不可解な動揺を、彼の脳髄につたえる。草むらは次々と穂先をひるがえして、波を送る。
野間 宏 / 崩解感覚「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
道の左手から気まぐれな風がやってきて、積もった落葉にさざ波をたてながら右手に去っていった。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
担いだ竹が、尻尾のように葉音を鳴らしながらついて来る
伊集院 静 / 三年坂 amazon
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芒の硬直な葉が空を刺そうとして立つ
長塚 節 / 土 amazon
(すすきが)人間のように群がって、河原の最もささやかな 堆土 にも、根を下しに来た。繊毛が風に立ち、 花穂 の周囲に 戯れて、それから遠い空間に 撒開 した。
昇平, 大岡「野火(のび) (新潮文庫)」に収録 amazon
薄の穂が銀(しろがね)のように日影に光る
田山 花袋 / 田舎教師 amazon
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うす緑の空気の中に、清らかな白い花びらが、まるで眠れる蝶のように、静かに咲いている
森田 たま / 菜園随筆 amazon
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