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電話は、唐突に切れた。一方的に切られたあと、耳に残る音が嫌だ。ツーツーと無機質に響く。拒否とか否定とか、あたしの一番苦手なものを連想させる。
あさの あつこ「ガールズ・ブルー (文春文庫)」に収録 ページ位置:15% 作品を確認(amazon)
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電話を切る・終話
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前後の文章を含んだ引用
......三日だけバイトしたの。そこで知り合ったんだけど、ふられた。睦月、カノジョは?」「んなもの、作るヒマもガソスタでバイトするヒマもねえよ」 じゃ、と一言つけ加えて、電話は、唐突に切れた。一方的に切られたあと、耳に残る音が嫌だ。ツーツーと無機質に響く。拒否とか否定とか、あたしの一番苦手なものを連想させる。「何よ、勝手にかけてきて、勝手に切って、睦月のアホ」 毒づく。美咲と如月が、ちらりと視線を合わせた。「理穂、頼むから、睦月にカレシの話なんかすんな」「カレシじゃ......
単語の意味
無機質(むきしつ)
無機質・・・ビタミンと同様に体の機能の維持や調節になくてならない栄養素。ミネラル。
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(公衆電話)「君にはそれができる、天吾くん。俺には――」 そこで十円玉が切れた。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
重い錨でも置くように受話器を置く
森 瑤子 / 風物語 amazon
受話器を置くと、力が脱けた。
浅田次郎 / 鉄道員(ぽっぽや)「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 amazon
(電話が切れて、)手の中に残された死んだ受話器を、しばらく黙って見つめた。農夫が日照りの季節に、ひからびた野菜を拾い上げて眺めるみたいに。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
唐突に電話を切った。 ぼくは彼女が受話器をもとに戻して、電話ボックスを出て行くところを思い浮かべた。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
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「動き・反応・変化・現象」カテゴリからランダム5
スルスルと前に進む。一度動き出した自転車のように。
金沢 優「もしも高校四年生があったら、英語を話せるようになるか」に収録 amazon
「電話」カテゴリからランダム5
電話は、唐突に切れた。一方的に切られたあと、耳に残る音が嫌だ。ツーツーと無機質に響く。拒否とか否定とか、あたしの一番苦手なものを連想させる。
あさの あつこ「ガールズ・ブルー (文春文庫)」に収録 amazon
まるで発作のたかまりの究極で、生命の糸が引きちぎられるかのように、ぷつんとその電話は切れた。そしてあとには漂白されすぎた下着のような暖かみのないがらんとした沈黙だけが、残った。
村上春樹 / ローマ帝国の崩壊・一八八一年のインディアン蜂起・ ヒットラーのポーランド侵入・そして強風世界「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
わたしは、ツーツー音が聞こえないように、先に受話器を置いた。
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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