起重機も腕を降ろしてしまった。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:45% 作品を確認(青空文庫)
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トラック・重機
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......の印を押されるはずだ。何を考えているのかしら……。船着場には古綿のような牛の群が唸っていた。 鰯雲がかたくりのように筋を引いてゆくと、牛の群も何時 か去ってゆき、起重機も腕を降ろしてしまった。月の仄 かな海の上には、もう二ツ三ツおしょうろ船が流れていた。火を燃やしながら美しい紙船が、雁木 を離れて沖の方へ出ていた。港には古風な伝馬 船が密集している。そのあ......
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その怪物のような図体
葉山 嘉樹 / 海に生くる人々 amazon
トラックが馬の尻尾のように跳ね上がりながら突進する
徳永 直 / 太陽のない街 amazon
巨大な昆虫のうずくまったように、緑のペンキで塗ったトラック
火野 葦平 / 糞尿譚 amazon
兜(かぶと)虫のように見える装甲車
高橋 和巳 / 我が心は石にあらず amazon
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電車は次のホームにまるで船のようにゆっくりと、静かにたどりついた。
吉本 ばなな / 新婚さん「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
舟の家のどこかはかない揺れ具合
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
マドリッドゆきの飛行機は、ピレネー山脈の上空で嵐に出あい、それこそ死ぬ思いをした。ちょうど食事どきだったが、不意に大きなエア・ポケットにおちたので、コップもお皿もおかずごと天井まで舞い上り、それがおちてきたから、われないコップ、われないお皿ときいていた皿もコップもみじんにくだけて、おかずはとびちり、ケガをする人、気絶をする人も出た。《…略…》マドリッドについたら救急車が迎えにきていた
石井 好子「巴里の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 amazon
ごうごうと電車の音ばかり。四方八方電車の唸りだ。
林芙美子 / 新版 放浪記
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