みちはだんだんのぼりになりつひにはすっかり坂になりました
宮沢賢治 / ひかりの素足 ページ位置:28% 作品を確認(青空文庫)
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坂道・斜面・勾配
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......たびたびうしろをふりかへって見ましたが馬が雪の中で茶いろの首を垂れ二人の人が話し合って白い大きな手甲がちらっと見えたりするだけでしたからやっぱり歩いて行きました。 みちはだんだんのぼりになりつひにはすっかり坂になりましたので楢夫はたびたび膝 に手をつっぱって「うんうん」とふざけるやうにしながらのぼりました。一郎もそのうしろからはあはあ息をついて 「よう、坂道、よう、山道」なんて云......
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