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吹き落ちる気配 も見えないあらしは、果てもなく海上を吹きまくる。目に見える限りはただ波頭ばかりだ。
有島武郎 / 生まれいずる悩み ページ位置:47% 作品を確認(青空文庫)
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時化・海が荒れる、波立つ
嵐・台風・暴風雨
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前後の文章を含んだ引用
......るものは長いたわしの柄を、何ものにも換えがたい武器のようにしっかり握っていた。そして舷から身を乗り出して、子供がするように、水を漕 いだり、浸水 をかき出したりした。 吹き落ちる気配 も見えないあらしは、果てもなく海上を吹きまくる。目に見える限りはただ波頭ばかりだ。犬のような敏捷 さで方角を嗅 ぎ慣れている漁夫たちも、今は東西の定めようがない。東西南北は一つの鉢 の中ですりまぜたように渾沌 としてしまった。 薄い暗黒。天からとも......
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あのときの台風はなにしろ尋常ではなく、わたしの生涯においては、戦後のカスリン台風に次ぐくらいの凄まじいものだった。怖かった。 どれくらい大きかったかというと、気の毒に、溺れた熊が多摩川に浮いたくらい、すごかった。
中島 京子「小さいおうち (文春文庫)」に収録 amazon
どーっと見さかいもなく吹きまく風の中
有島武郎 / 或る女
自然は何かに気を障 えだしたように、夜とともに荒れ始めていた。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
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見るからに冷たそうな、濁った海が吠えたけり、丈余の白波が砂に砕けて、さながら絶望にとざされて『神よ、何のために我々を創ったのですか』とでも言いたげな風情だった。ここはもはや太平洋なのだ。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
広い海の面が旗でもなびくように、うねりが出て来て、そして又それが細かく、せわしなくなった。
小林多喜二 / 蟹工船
がやがやと騒ぐ聴衆のような雲や波の擾乱
有島武郎 / 生まれいずる悩み
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(寄せては返す波)なぎさでは、真珠のレース編みのように、みなわが花をさかせていた。
庄野 英二 / 星の牧場 amazon
白浪が、遠近の距離感を外れて、ざーっざーっと鳴る
岡本かの子 / 金魚撩乱
(道頓堀川)あぶくこそ 湧くことはないが、ほとんど流れのない、粘りつくような光沢を放つ腐った運河なのであった。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
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