TOP > 人物表現 > 動作・仕草・クセ > 泣く・涙を流す
涙を流して、自らを慰める
有島武郎 / 或る女(後編) ページ位置:84% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
気分転換・心機一転・リフレッシュ
泣く・涙を流す
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......がれ出る事のできないのは倉地に対するこちんと固まった深い執着だった。それは情けなくも激しく強くなり増さるばかりだった。もう自分で自分の心根 を憫然 に思ってそぞろに涙を流して、自らを慰めるという余裕すらなくなってしまった。かわききった火のようなものが息気 苦しいまでに胸の中にぎっしりつまっているだけだった。 ただ一人 貞世だけは……死ぬか生きるかわか......
ここに意味を表示
気分転換・心機一転・リフレッシュの表現・描写・類語(その他の気分のカテゴリ)の一覧 ランダム5
心が晴々 して今までの心配も苦労も何もかも忘れて、生れ変ったような心持になる。
夏目漱石 / 吾輩は猫である
気がつくと無力感が静かに音もなく、水のように部屋に満ちていた。僕はその無力感をかきわけるようにして浴室に行き、「レッド・クレイ」を口笛で吹きながらシャワーを浴び、台所に立って缶ビールを飲んだ。そして目を閉じてスペイン語で一から十まで数え、声を出して「おしまい」と言って、手をぱんと叩いた。それで無力感は風に吹き飛ばされるようにさっと消えた。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
このカテゴリを全部見る
泣く・涙を流すの表現・描写・類語(動作・仕草・クセのカテゴリ)の一覧 ランダム5
火のような涙が噴きこぼれてきた。
林芙美子 / 新版 放浪記
髪の毛に触れると、彼が小さく震えながら泣いているのがわかった。声は何も聞こえないのに、弟の涙がさらさらとシーツにこぼれていくのがわかった。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
星なんぞは眼にもはいらない。星なんか、みんな私は私の眼から流してしまう。
林芙美子 / 新版 放浪記
このカテゴリを全部見る
「動作・仕草・クセ」カテゴリからランダム5
大きなコップに 溢れるほどのを、 咽喉 をのけぞらせて、音を立てて飲んでいた。
向田邦子 / はめ殺し窓「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
「泣く」カテゴリからランダム5
貞世はその膝 に突っ伏してすすり上げすすり上げ可憐 な背中に波を打たした。
有島武郎 / 或る女
泣き方は警報装置のよう
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 amazon
いくら泣くまいと思っても、止 め度 なく涙が溢 れて来た。
芥川龍之介 / 袈裟と盛遠
「その他の気分」カテゴリからランダム5
古い家具を軒先に並べた古着屋があった。僕の肉体は今まで通り、僕に確認もとらず、そこに吸いこまれるように入っていく。
又吉直樹「劇場(新潮文庫)」に収録 amazon
そうすることが我々の目的に沿った行為であるという確信が今ひとつ持てなかった
村上春樹 / パン屋再襲撃「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
動作・仕草・クセ の表現の一覧
泣く の表現の一覧
その他の気分 の表現の一覧
人物表現 大カテゴリ