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折にふれての心を吹く。魂を遊ばせる。
吉川英治 / 八寒道中 ページ位置:6% 作品を確認(青空文庫)
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笛・管楽器・吹奏楽器
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......なずいて、 「まあ、そんなもんじゃな。だが、一噌 でなし千野流 でなし……どなたに師事 れたの」 「我流でございます、ただすきなために」 「ふん、自然にな。それでいいのだ、折にふれての心を吹く。魂を遊ばせる。それでいいのでございますわい。……だが笛のせいもあるじゃろうが、おそろしく寒い音色、察するにお手前は、孤独でござるの」 「御明察のとおりでございます」 「お年にして......
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