じゃがいもがゴロゴロ入っている

カレーは、ぴかぴかに光る金色をしていた。

お母さんのカレーライスは日本一うまい

暑くて食欲のない時でも、辛いカレーなら食べられる。辛味が消化器の粘膜を刺激して、中枢神経の働きが高まる。消化器へ送られる血液の量は増え、消化液や唾液の分泌も促進し、食欲を増大させる。

一方のカレーはうんと辛くし、もう一方はマイルドにする。コントラストが楽しめる。

（牡蠣飯）牡蠣の身から出る味が飯全体に拡がって、美味を構成する

魚介類と肉と米をサフランで煮込んだパエリアは日本の混ぜご飯に似ていてなかなかうまい

カレーライスなくして日本の食卓はない

常客のひとりが、いつか私に、 「松つぁん（寿司屋のあるじ）は、いのちがけで鮨をにぎっとるからねえ」 　しみじみと、ささやいたことがあった。 　にぎっているときのあるじの両眼は、たしかにするどい。 　全神経を張ってにぎっている感じがするときがある。 　にぎり終えて客の前に出すとき、あるじの顔に、ほっとした微笑が浮ぶ。 　よくはわからぬが、にぎりつづけて一日が終ったときの疲れは相当のものにちがいない。

（激辛三十倍カレーを待つ）これから出現するであろう、汗、涙、鼻水、ヨダレなどのさまざまな水分に備えてハンカチを確認する人、胸元のボタンをはずす人、上着を脱ぐ人など、すべてが無言のうちに行われた。 　全員うちそろって、これから手術をうけるような心境になっていった。