TOP > 感覚表現 > 音の響き > 電話の音・電話が鳴る・着信
ガスの火を全部とめてすぐに受話器をとった。すみれの消息についてのミュウからの電話じゃないかと思ったからだ。ベルの響きかたにはどこかしら切迫したところがあった。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 ページ位置:84% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
電話の音・電話が鳴る・着信
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......なく、結ぶ約束もなく。15 日曜日の午後に電話のベルが鳴った。九月の新学期が始まって二度目の日曜日だった。ぼくはちょうどそのとき、遅めの昼食を作っていたのだが、ガスの火を全部とめてすぐに受話器をとった。すみれの消息についてのミュウからの電話じゃないかと思ったからだ。ベルの響きかたにはどこかしら切迫したところがあった。少なくともぼくにはそう感じられた。でもそれは「ガールフレンド」からの電話だった。「とても大事なことなの」と彼女は珍しくあいさつ抜きで言った。「今すぐこっちに来て......
ここに意味を表示
電話の音・電話が鳴る・着信の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
ガスの火を全部とめてすぐに受話器をとった。すみれの消息についてのミュウからの電話じゃないかと思ったからだ。ベルの響きかたにはどこかしら切迫したところがあった。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
(小布団の敷かれていない電話機)じかに置くと、ベルが鳴ったとき耳障りながさつな音を立てる
向田邦子 / 花の名前「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「音の響き」カテゴリからランダム5
夜気はこまやかに森 として、遠くごく遠く波の音もする。夜、波の音は何故あのように闇にこもるように響くのだろう。
宮本百合子 / 明るい海浜
谷音が天の旋律のように心を魅了する
中河 与一 / 天の夕顔 amazon
悲鳴のようなクラクション
吉田修一「悪人」に収録 amazon
「電話」カテゴリからランダム5
(電話をかける勇気がない)電話機の前に座っただけで僕の心はどうしようもなく震え混乱した。強い横風を受けたときのように、僕の体は揺らぎ、息をすることさえ困難になった。《…略…》僕は何度もダイヤルを回し間違えた。何度やっても正確な数字の配列を辿ることができなかった。そして五回目か六回目で僕は受話器を床に放り投げた。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
「尾崎さん」と別の看護婦を呼んだ。あとは遠くなった。
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 amazon
自分の手のなかに彼の携帯電話がある光景を目にするのは、これが初めてだった。黒く四角いフォルム、使い込まれた雰囲気は、手にはなじまず、私が本物の主人ではないと訴えかけている。
綿矢 りさ / かわいそうだね?「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
音の響き の表現の一覧
電話 の表現の一覧
感覚表現 大カテゴリ