眼の大きな一疋の蠅だけは、薄暗い廐の隅の蜘蛛の網にひっかかると、後肢で網を跳ねつつ暫くぶらぶらと揺れていた。と、豆のようにぽたりと落ちた。
横光 利一 / 蠅 作品を確認(amazon)
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蚊・ハエ
蜘蛛(くも)
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単語の意味
蜘蛛(くも)
蠅・蝿(はえ)
暫く・姑く・須臾(しばらく)
蜘蛛・・・クモ目の節足動物の総称。8本足で体は袋状。尻から糸を出す。ほとんどの種は糸を使って巣を張り、そこに虫を捕らえて食べる。
蠅・蝿・・・ハエ目ハエ亜目ハエ下目に属する昆虫の総称。羽は二枚で触角は太くて短い。食べ物などにたかり、伝染病を媒介する。長い口先を使って液体などを舐める。幼虫はいわゆる「うじ」。不快なもの、五月蝿(うるさ)いものの代名詞にも使われる。
暫く・姑く・須臾・・・1.長いと感じるほどではないが、すぐともいえないほどの時間。ちょっとの間。一時的。
2.ちょっと待った!
2.ちょっと待った!
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(ひしめく蠅が)漣が渡るように、揺れて動く。
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 amazon
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蜘蛛(くも)の表現・描写・類語(昆虫・虫のカテゴリ)の一覧 ランダム5
吉川英治 / 雲霧閻魔帳
蜘蛛が一匹、美しい銀色の糸をかけて
芥川龍之介 / 蜘蛛の糸
あざやかな葉の蔭に、細糸のような蜘蛛の巣がかかった
鈴木 三重吉 / 桑の実 amazon
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「昆虫・虫」カテゴリからランダム5
(ゴキブリ)黒い羽根がおちょこの傘みたいにそっくり返ってる
島田 雅彦 / ある解剖学者の話「ドンナ・アンナ (新潮文庫)」に収録 amazon
(ひぐらし)カナカナカナカナ 美しいから物悲しい声が、あたしたちの上に降り注いでくる。《…略…》夏の盛りが、秋のとば口なのだと告げる鳴き声だ。
あさの あつこ「ガールズ・ブルー〈2〉 (文春文庫)」に収録 amazon
この虫の、灰色の統絹(ぬめぎぬ)のような毛の一面に生えた、妙に小さな頭
佐藤 春夫 / 田園の憂鬱 amazon
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