恋って発狂することだもん。《…略…》伊吹の「好き」は私と全然違う。私みたいに発情した身体を持て余してもいなければ、狂った独占欲が破裂するわけでもない。

しんしんとして、寂しいもの、惜（お）しまれるもの、痛むものが心臓を掴（つか）み絞るのであった。

私の恋愛にはユーミンの曲が常に寄り添っていた

激しく心臓が鼓動し始める

（恋愛関係はらせんのような関係である）二人の考えはそのように全くちがうが、私たちは太古の男女だ。アダムとイブの恋心のモデルだ。愛しあう男女のすべての女にそういうくせのバリエーションが、すべての男に凝視の瞬間がある。お互いを写しあい永遠に続くらせんだ。 　ＤＮＡのように、この、大宇宙のように。

あんたは 惨めなくらい私のことが好きなんだから

伊豆の別荘で潮風にまみれて、いとおしんだサユリの手や足たち。それらの饒舌で美しい蜘蛛のようなゆったりとした動き。

春になると恋が芽ばえ 夏は燃えさかり 秋は枯葉とともに落ちる

夢にみるほど恋いこがれて

脈を打って震えている僕のペニスを握りしめて、唇が僕の腹に触れる程深く含んだ。舌で押さえつけて舐め回し、噛み、ザラザラしたちょうど猫のように尖った舌で尿道を撫でる。