つるつる然たる金柑頭
夏目漱石 / 吾輩は猫である ページ位置:61% 作品を確認(青空文庫)
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ハゲ
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前後の文章を含んだ引用
......く頭を使うものであって大概は貧乏に極 っている。だから学者作家の頭はみんな営養不足でみんな禿げている。さてイスキラスも作家であるから自然の勢 禿げなくてはならん。彼はつるつる然たる金柑頭 を有しておった。ところがある日の事、先生例の頭――頭に外行 も普段着 もないから例の頭に極ってるが――その例の頭を振り立て振り立て、太陽に照らしつけて往来をあるいて......
単語の意味
金柑頭(きんかんあたま・きんかあたま・きんかつぶり・きんかつむり)
金柑頭・・・はげ頭。金柑(みかんの一種)のように赤く光った頭。金魚頭。。「頭」は、訓読みで「つぶり」「つむり」とも読める。
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主人がこの禿を見た時、第一彼の脳裏 に浮んだのはかの家 伝来の仏壇に幾世となく飾り付けられたる御灯明皿 である。
夏目漱石 / 吾輩は猫である
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