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新宿に向う道路はひどく渋滞していた。あるポイントを越えると、車は錨を下ろしたみたいに殆んど動かなくなってしまった。ときどき波に揺られて車が何センチか移動するといった感じだ。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 ページ位置:40% 作品を確認(amazon)
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じっとする・動かないでいる
渋滞
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......なく、家に帰る前にまともな人間が二本足でまともに歩いているまともな世界を見ておいた方が良いような気がした。「新宿の西口に」と僕はいった。 夕方というせいもあって新宿に向う道路はひどく渋滞していた。あるポイントを越えると、車は錨を下ろしたみたいに殆んど動かなくなってしまった。ときどき波に揺られて車が何センチか移動するといった感じだ。僕はしばらく地球の自転速度について考えてみた。いったいこの道路の表面は時速何キロメートルで宇宙空間を回転しているのだろう? 僕は頭の中でざっと計算して概数を出し......
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百合枝はロビイの椅子に腰かけて夕バコを吸い、ラクダのように動かなかった。
大庭みな子 / 啼く鳥の amazon
大きな 川 蟹 が石のように 凝然 としている
志賀 直哉 / 城の崎にて「城の崎にて・小僧の神様 (角川文庫)」に収録 amazon
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車は夜の盛り場の渋滞に巻き込まれてのろのろと進んだ。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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起重機も腕を降ろしてしまった。
林芙美子 / 新版 放浪記
フットブレーキを踏むたびに小型のニワトリを絞め殺しているような悲痛な音がする
村上春樹 / 遠い太鼓 amazon
バイクがやたら多くて、ほとんどマフラーがついていないようなヤクザなバイクなのだ。そういうのが朝から晩までバタバタバタバタバタバタバタという、子供がトタン屋根を棒きれで思い切り叩いて回るようなけたたましい音を立てて島を走り回っている。
村上春樹 / 遠い太鼓 amazon
二人は並んだ顔が景色に透けて、車窓を夜と共に走ってゆくのを見つめ合った。
吉本ばなな / うたかた「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
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(倒産)被爆してから十三年、又々土の上にたたきつけられてしまったような自分
竹西 寛子 / 長城の風 amazon
とりあえず僕にとっていちばん必要なことは新しい仕事をみつけることなのだ。そして僕なりの新しい生活サイクルを確立することなのだ。
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
「動作・仕草・クセ」カテゴリからランダム5
シェストフの虚無を随分苦しみながら噛 み締めました。
岡本かの子 / 母子叙情
暖炉のまえで並んでウイスキーを飲みながら、あまり 喋らずに夜を待った。 その待ちかたが下品でも 貪欲 でもなく、まるですごくよく晴れた朝にやはり美しいに違いない夕焼けを待っているような、来るべきものに対して 鷹揚 なよい時間だった。
吉本 ばなな / 大川端奇譚「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
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