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植え込みのてんとう虫は、茎のこちら側から裏側へ、裏側から表面へと移動しながら、上を目指した。長い茎を、螺旋階段を模すように、くるくると回り込みながら、上昇していく。祝福を誰かに届けるために、せっせと駆け上がるかのようだ。
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天道虫(てんとうむし)
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前後の文章を含んだ引用
......させる。 扉の上、壁のところにある、横長の、電光掲示板に目が留まった。『シゲルからシゲルへ。渉君は無事です。犯人は死亡しました』 そうメッセージが流れている。 植え込みのてんとう虫は、茎のこちら側から裏側へ、裏側から表面へと移動しながら、上を目指した。長い茎を、螺旋階段を模すように、くるくると回り込みながら、上昇していく。祝福を誰かに届けるために、せっせと駆け上がるかのようだ。 おい、槿、聞いてるか。耳に当てていた携帯電話から、仲介業者の声が聞こえてきた。今、どこにいるんだ? 蒲公英とてんとう虫の近くだ。槿は答える。頭には以前、仕事で......
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天道虫・瓢虫・紅娘・店頭虫(てんとうむし)
天道虫・瓢虫・紅娘・店頭虫・・・テントウムシ科の甲虫の総称。背中は半球形でつやがある。赤地に黒の斑点があるものが最も多く普通。無地のものもいる。多くはアブラムシなどを食べる益虫だが、作物を食べる害虫もいる。「天道虫」の字の由来は、太陽に向かって飛んで行くので太陽の別名、天道(お天道さま)から。
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天道虫(てんとうむし)の表現・描写・類語(昆虫・虫のカテゴリ)の一覧 ランダム5
先ほどの植え込みにいたてんとう虫は、ひょいと空に飛んだ。小さなその黒い斑点の分だけ、その場の悲しみが、もちろんそれは本当に微量ではあるのだが、すっと軽くなる。
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小さな、赤い身体が可愛らしく、星のような黒い印はそれぞれが小宇宙にも思え、さらには、不運に満ちている七尾からすれば、ラッキーセブン、七つの星は憧れの模様と言っても良かった。
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レディバグ、レディビートル、てんとう虫は英語でそう呼ばれている。その、レディとは、マリア様のことだ、と聞いたことがあった。《…略…》マリア様の七つの悲しみを背負って飛んでいく。だから、てんとう虫は、レディビートルと呼ばれる。 七つの悲しみが具体的に何を指すのか、槿(人名)は知らない。が、あの小さな虫が、世の中の悲しみを黒い斑点に置き換え、鮮やかな赤の背中にそっと乗せ、葉や花の突端まで昇っていくのだ、と言われれば、そのような健気さを感じることはできた。てんとう虫はこれより上には行けない、というところまで行くと、覚悟を決めるためなのか、動きを止める。一呼吸を空けた後、赤い外殻をぱかりと開き、伸ばした翅を羽ばたかせ、飛ぶ。見ている者は、その黒い斑点ほどの小ささではあるが、自分の悲しみをその虫が持ち去ってくれた、と思うことができる。
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虎斑 の大きな 肥った蜂
志賀 直哉 / 城の崎にて「城の崎にて・小僧の神様 (角川文庫)」に収録 amazon
蝉の声が海のように鳴る
光瀬 龍 / 百億の昼と千億の夜 amazon
絣(かすり)のように群がり光る赤トンボ共
石坂 洋次郎 / 山のかなたに amazon
白い蝶々が雪のように群れて
林芙美子 / 新版 放浪記
しいんしいんと蝉が鳴きたてている。
林芙美子 / 新版 放浪記
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