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自分がなんだかとてつもなく巨大なものと戦っているような気がした。そして、もしかしたら自分は負けるかもしれないと生まれて初めて心から思った。《…略…》人が出会ういちばん深い絶望の力に触れてしまったことを感じた。
吉本 ばなな / ムーンライト・シャドウ「キッチン (角川文庫)」に収録 ページ位置:67% 作品を確認(amazon)
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喪失感(大切なものを失う)
絶望・希望がない
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......て着替える頃だった。寒く、ただ寒く、体中がほてっているのに手足はしんしん冷えていた。悪寒が走り、ぞくぞくして体中が痛んだ。 私はふるえながら薄闇の中で目を開けて自分がなんだかとてつもなく巨大なものと戦っているような気がした。そして、もしかしたら自分は負けるかもしれないと生まれて初めて心から思った。 等を失ったことは痛い。痛すぎる。 彼と抱き合う度、私は言葉でない言葉を知った。親でもない自分でもない他人と近くにいることの不思議を思った。その手を胸を失って、私は人がいちばん見たくないもの、人が出会ういちばん深い絶望の力に触れてしまったことを感じた。淋しい。ひどく淋しい。今が最悪だ。今を過ぎればとりあえず朝になるし、大笑いするような楽しいこともあるに違いない。光が降れば。朝が来れば。 いつもいつもそう思って......
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太陽が消えてなくなったような寒さと闇 とが葉子の心におおいかぶさって来た。
有島武郎 / 或る女
もう何年も忘れていた絶望という感情が両手を広げて僕に近づいてきた。
又吉 直樹 / 火花 amazon
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(日記の)全体が持っている悲しい心が、通って行く雲の影のように彼の胸を閉ざして行った。
大仏 次郎 / 宗方姉妹 (1954年) amazon
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愛する人たちともいつまでもいっしょにいられるわけではないし、どんなすばらしいことも過ぎ去ってしまう。どんな深い悲しみも、時間がたつと同じようには悲しくない。
吉本 ばなな / そののちのこと(文庫版あとがき)「キッチン (角川文庫)」に収録 amazon
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髭を生やした男が、口から泡のようなものを吐き出し、首を吊っている。ゆっくりとではあるが、回転もしていた。足元に垂れている水溜りは、男の失禁によるものだろう。
伊坂 幸太郎 / グラスホッパー amazon
生を呪 うよりも死が願われるような思い
有島武郎 / 或る女
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一層気が重かった。総てのことが晴れやかでないという感じが、深く伸子の心を圧えつけた。
宮本百合子 / 伸子
若松町まで来ると、膝 が痛くなってしまった。
林芙美子 / 新版 放浪記
しばらくは呆然 として瘧 の落ちた病人のように坐っていた
夏目漱石 / 吾輩は猫である
ふらふらになるほど悩まれて
中島 京子「小さいおうち (文春文庫)」に収録 amazon
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