雲の群れは倦むことなく空を南に向けて横切っていった。様々なかたちとサイズの雲がやってきて、そして去っていった。中にはずいぶん興味深いかたちをした雲もあった。彼らには彼らなりの考えがあるように見えた。小さく堅く、輪郭のはっきりとした考えが。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 作品を確認(amazon)
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雲の流れ
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単語の意味
倦む(うむ・あぐむ)
倦む・・・同じ状態が続いてイヤになる。退屈する。あきる。
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冷たい風が雲の群れを東京湾の方向に吹き流していった。雲はパテでこしらえられたもののように、それぞれ不定型に堅くこわばっていた。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
烏帽子岳(えぼしだけ)の頂のような形の雲
舟橋 聖一 / 木石 (1949年) amazon
雲は次々に南に向けて空を吹き流されていた。どれだけたくさん流されても、あとからあとから雲は現れてきた。遥か北方の地にそれらの雲を無尽蔵に供給する源があるに違いない。頑なに心を決めた人々が、灰色の厚い制服に身を包んで、そこで朝から晩までただ黙々と雲を作り続けているのだ。蜂が蜜を作り、蜘蛛が巣を作り、戦争が寡婦を作るように。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
曇った空に雨をふくんだ雲が船のようにゆっくり流れ
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
曇った空に雨を含んだ雲が船のようにゆっくりと流れる
遠藤 周作 / 沈黙 amazon
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蛇の鱗のようなつめたい月の光り
郡 虎彦 / 道成寺(一幕劇) amazon
芥川龍之介 / 杜子春
氷のかけらのような星
松谷 みよ子 / 赤ちゃんのお部屋「黒い蝶・うさぎのてぶくろ ほか (松谷みよ子全集)」に収録 amazon
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