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いつまでつづければいいのだろう、うさん臭い、ありきたりな、もっと僕にはとくべつな、気が、男はありったけの呪詛の言葉を並べてみたいのだったけど、こういうときのこの気持ちをさらに高ぶらせる種類の言葉の用意がどこにもないので、追いかけてもからからと音がするばっかりで、まるで役に立たない字づらの残りかすにまで人生を笑われてるようだった。
川上 未映子 / あなたたちの恋愛は瀕死「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 ページ位置:36% 作品を確認(amazon)
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冴えない、ぱっとしない人生
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......いる場所から離れていった。そして、うっとうしい、こんな、きりのない、無目的な、たいした金にもならないくせに、からまれたりするリスクにびくびくしながらこんなこと、いつまでつづければいいのだろう、うさん臭い、ありきたりな、もっと僕にはとくべつな、気が、男はありったけの呪詛の言葉を並べてみたいのだったけど、こういうときのこの気持ちをさらに高ぶらせる種類の言葉の用意がどこにもないので、追いかけてもからからと音がするばっかりで、まるで役に立たない字づらの残りかすにまで人生を笑われてるようだった。そうすれば自分の手に持っているかさかさしたティッシュを地面に打ってばらまき、電信柱の後ろに積んであるダンボール箱の中身を今すぐ思いきり蹴破って蹴散らしてから事務......
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冴えない、ぱっとしない人生の表現・描写・類語(人生のカテゴリ)の一覧 ランダム5
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「人生ってのはエスカレーターでさ。自分はとまっていても、いつのまにか進んでるんだ。乗った時から進んでいる。到着するところは決まっていてさ、勝手にそいつに向かっているんだ。だけど、みんな気がつかねえんだ。自分のいる場所だけはエスカレーターじゃないって思ってんだよ」
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り amazon
人々は不用意に風邪を引く。何処で引いたのかは気がつかない。
林芙美子 / 新版 放浪記
寂しさを紛らわすためだけに、生きていくのはもううんざりだった。
吉田修一「悪人」に収録 amazon
春の野に匂う花粉のように、肉眼では見えない匂いのような美しさを人生に漂わせる
川端 康成 / 掌の小説 amazon
将来に、必然的に落ちかかって来るであろう大悲劇
夢野久作 / ドグラ・マグラ
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