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(夜の小舟)あたりがひっそりとして、ただ舳 にさかれる水のささやきを聞くのみである。
森鴎外 / 高瀬舟 ページ位置:16% 作品を確認(青空文庫)
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夜のしじま(静けさ)
船・ボート
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前後の文章を含んだ引用
......、ようよう近寄って来る夏の温 かさが、両岸の土からも、川床 の土からも、もやになって立ちのぼるかと思われる夜 であった。下京 の町を離れて、加茂川を横ぎったころからは、あたりがひっそりとして、ただ舳 にさかれる水のささやきを聞くのみである。 夜舟 で寝ることは、罪人にも許されているのに、喜助は横になろうともせず、雲の濃淡に従って、光の増したり減じたりする月を仰いで、黙っている。その額は晴れやかで目に......
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夜のしじま(静けさ)の表現・描写・類語(時間帯(朝・昼・夜)のカテゴリ)の一覧 ランダム5
闇 の中に聞えるのはただ地虫の長い 嗄れた声だけである。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
街はしんとしていて、目を覚ましているのは自分だけなような気がした。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 amazon
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橋 の下に、確かに一 艘 の舟が繋がれている。だが信雄の目には、それは橋げたに絡みついた汚物のようにも映った。
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
ただ小さな蒸気船が石油くさい波を立てながら右往左往しているきり
堀辰雄 / 旅の絵 amazon
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「乗り物」カテゴリからランダム5
烈しい嵐が襲ってきた。船の主帆がくだかれて烈しい音をたてて甲板にぶつかった。《…略…》嵐のあとはふたたび風が 凪いだ。マストの帆は力なく垂れ、ただ真黒な影だけが甲板に死んだように倒れている病人たちの顔や体の上に落ちている。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
レールの立てる単調な音に耳を澄ませていた。中央線はまるで地図に定規で一本の線を引いたように、どこまでもまっすぐ延びている。《…略…》電車は目的地に向けて一直線にひた走っていくだけだ。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
「時間帯(朝・昼・夜)」カテゴリからランダム5
暑気に濁ったような暮れなずんだ空が、白さを残して広がる
連城三紀彦 / 一夜「日曜日と九つの短篇」に収録 amazon
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