指先には火の点いていない煙草がはさまれ、その先端は空中に幾つかの複雑な、そして意味のないもようを描きつづけている。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 ページ位置:94% 作品を確認(amazon)
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タバコ
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前後の文章を含んだ引用
......りと切り落とされ、その先には暗い空と海と街の夜景が広がっていた。鼠は前かがみになって両手をステアリングに載せたまま身動きひとつせずに空の一点をじっと眺めていた。指先には火の点いていない煙草がはさまれ、その先端は空中に幾つかの複雑な、そして意味のないもようを描きつづけている。 ジェイに話してしまった後で、たまらないほどの虚脱感が彼を襲った。辛うじて身をひとつに寄せ合っていた様々な意識の流れが、突然それぞれの方向に歩み始めたようでもあ......
単語の意味
指先(ゆびさき)
指先・・・手や足の、指の先端。指の先っぽ。指頭(しとう)。指端(したん)。
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タバコの表現・描写・類語(道具・家具のカテゴリ)の一覧 ランダム5
ふかりふかり煙草を吸っている。
岡本かの子 / 巴里のキャフェ
タバコを、足下に置かれた空き缶の中にぽんと放り込み、
池井戸潤「下町ロケット (小学館文庫)」に収録 amazon
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「道具・家具」カテゴリからランダム5
風船よりは薄くて弱いけどシャボン玉よりは厚いみたいな、粘り気のある膜
景山 民夫 / 遠い海から来たCOO amazon
林芙美子 / 新版 放浪記
寒気の悪い部屋の中には、まるでウェザー・リポートのステージみたいに部屋じゅうに白い煙がたちこめていた
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(上) amazon
パイプをみがきあげると胸のポケットからモロッコ皮の煙草袋をとりだし、焼香するような手つきで葉をひとつまみずつ火皿へつめこんだ。
開高 健 / パニック「パニック・裸の王様 (新潮文庫)」に収録 amazon
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