旗がハタハタと風にはためく音が聞えた。
小林多喜二 / 蟹工船 ページ位置:69% 作品を確認(青空文庫)
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はためく・翻る
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前後の文章を含んだ引用
......―その夕方、駆逐艦が、知らないうちにムクムクと煙突から煙を出し初めた。デッキを急がしく水兵が行ったり来たりし出した。そして、それから三十分程して動き出した。艦尾の旗がハタハタと風にはためく音が聞えた。蟹工船では、船長の発声で、「万歳」を叫んだ。 夕飯が終ってから、「糞壺」へ給仕がおりてきた。皆はストーヴの周囲で話していた。薄暗い電燈の下に立って行って、シャ......
単語の意味
鰰・燭魚・鱩(はたはた)
鰰・燭魚・鱩・・・ハタハタ科の海水魚。全長15cmほど。口は大きく、体に鱗(うろこ)はない。北日本のやや深海に生息し、11~12月ころ産卵のため沿岸に群遊、その時が漁期でもある。秋田などの東北地方の日本海沿岸で昔たくさん獲れた。食用で、味は淡白。漁期の冬は、雪が降り出す前に雷が鳴ることも多く「神」や「雷」の字を当てる。別名で「雷魚(かみなりうお)」ともいう。
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国旗が微風にあおられて青空の中に動いていた。
有島武郎 / 或る女
リボンが、冷たい潮風に千切れそうに靡いている。
吉田修一「悪人」に収録 amazon
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「風」カテゴリからランダム5
襟元には永劫の昔から人間を孤独で寂しいものだと自覚させて来たような夜風が吹いて
岡本 かの子 / 落城後の女「岡本かの子全集〈4〉 (ちくま文庫)」に収録 amazon
自動ドアに少し隙間があるのか、風が集まり、ヒュー、ヒュー、と気味の悪い音を立てている。
吉田修一「悪人」に収録 amazon
なまぬるい草いきれのこもった風が吹く。
林芙美子 / 新版 放浪記
吹きあげる十二月の風に、商店の赤い旗がヒラヒラしていて心にしみた。
林芙美子 / 新版 放浪記
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中仕切りの暖簾
岡本かの子 / 河明り
風が強く小屋の窓に貼られたベニヤ板が、音を立てて撓っている。
吉田修一「悪人」に収録 amazon
(腐ったシュークリーム)シュークリームを二つに割った時初めて、それが特別なシュークリームだと分った。卵や砂糖やミルクの甘い匂いはどこにもなくて、熟れてないグレープフルーツのような酸っぱい匂いがした。
小川洋子 / ダイヴィング・プール「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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