私の肩に掴 った。その掴り方は、彼女の指先が私の肩の肉に食い込んで痛いくらいだった。
岡本かの子 / 河明り ページ位置:79% 作品を確認(青空文庫)
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握る・掴む
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前後の文章を含んだ引用
......ちらりと一目見ただけで、娘の態度に眼が離せなかった。 彼女は男が、娘や私たちを認めて、歩を運び出した刹那 に、「あたし――」といって、かなりあらわに体を慄 わして、私の肩に掴 った。その掴り方は、彼女の指先が私の肩の肉に食い込んで痛いくらいだった。ふだん長い睫毛 をかむって煙っている彼女の眼は、切れ目一ぱいに裂け拡 がり、白眼の中央に取り残された瞳は、異常なショックで凝ったまま、ぴりぴり顫動 していた。口も眼の......
単語の意味
指先(ゆびさき)
指先・・・手や足の、指の先端。指の先っぽ。指頭(しとう)。指端(したん)。
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握る・掴むの表現・描写・類語(動作・仕草・クセのカテゴリ)の一覧 ランダム5
爪の先が窓の敷居に食い込むほどつよく握る
野間 宏 / 崩解感覚(地獄篇第二十八歌) amazon
(がっちり握手)握力が強過ぎるゴリラ同士の握手みたい
又吉 直樹 / 火花 amazon
彼女の袂を挘(むし)るように掴むと
和田伝 / 沃土「和田伝全集 第2巻」に収録 amazon
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「動作・仕草・クセ」カテゴリからランダム5
彼等は階段をガタガタいわせながら下りていった。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
黒い腕を皮癬病 みのようにぼりぼり掻 く。
夏目漱石 / 吾輩は猫である
今にも破裂するように心臓が鼓動した。
有島武郎 / 或る女
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