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何台ものバスがまるで渓流を上下する巨大な鱒(ます)のように往き来した。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 ページ位置:40% 作品を確認(amazon)
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往復・行ったり来たりする
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前後の文章を含んだ引用
......度こそ本物の雨の匂いがした。ウェイトレスのブラウスにも、コーヒーにも雨の匂いがした。 バス・ターミナルを取り囲む街灯が夕暮の中にポツリポツリと灯り始め、その間を何台ものバスがまるで渓流を上下する巨大な鱒のように往き来した。バスにはサラリーマンや学生や主婦がいっぱいに乗りこみ、それぞれの薄闇の中に消えていった。黒々としたドイツ・シェパードをひきずった中年の女が窓の外を横切っていった......
単語の意味
鱒(ます)
鱒・・・サケ科のなかで鮭類以外の魚の総称。サクラマス、カラフトマス、ニジマスなど、名前に「マス」を含むもの。実際には、鱒(ます)と鮭(さけ)に、生物学的に明確な区分はない。ただし英語で「サーモン(鮭)」「トラウト(鱒)」と呼んだ場合、海に降りるものをサーモン、川など淡水で生活するものをトラウトと区別する場合がある。
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檻の中の動物のように行きつ戻りつする
芝木 好子 / 女ひとり amazon
木々の間からは、境内にずらりと並んだ屋台の屋根、その間を右往左往する人々の姿が、まるで暗い水槽に詰め込みすぎた魚みたいに見えている。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
病院を行ったり来たり。毎日、お手玉しながら生活してる感じで、気が抜けないんだから
伊坂 幸太郎 / アイネクライネナハトムジーク amazon
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算盤(そろばん)で弾き出すようにきちんと計画を立てる
大仏 次郎 / 雪崩 (1953年) amazon
ぷつんと電話が切れた。あまりにも唐突な切れ方だった。受話器を置いたのではなく、指でスイッチ・ボタンを押したのだ。
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
吸い込まれるように魅入って
水道橋博士「藝人春秋 (文春文庫)」に収録 amazon
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