TOP > 感情表現 > 興奮・気持ちが高ぶる
笑う声が聞こえた。確かに、伊吹の幼い笑い声だった。そう判明したときには、もう全身の神経はとっくに痺れて熱を持ち、声のするほうへ向けられていた。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 ページ位置:51% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
胸が高鳴る・ときめく
遠くの音
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......ぎだそうとしたとき、芝生の広場のほうから笑い声が聞こえた。私は思わず身体を固くした。聞き覚えのある声だったからだ。 ペダルを踏み込みながら耳を澄ますと、もう一度笑う声が聞こえた。確かに、伊吹の幼い笑い声だった。そう判明したときには、もう全身の神経はとっくに痺れて熱を持ち、声のするほうへ向けられていた。教室の外でも浅ましくその振動を拾う自分の首を締め上げてしまいたい気持ちだった。よく聞くと、井上くんや荒木くんもいるみたいだ。 私は顔を伏せて、急いで公園を出よう......
単語の意味
痺れる(しびれる)
笑い声(わらいごえ)
痺れる・・・ビリビリとした刺激を感じる。また、感動して感覚的にビリビリと感じて、興奮したり魅了されたりする。
笑い声・・・笑う声。笑声(しょうせい)。
ここに意味を表示
胸が高鳴る・ときめくの表現・描写・類語(喜びのカテゴリ)の一覧 ランダム5
葉子の心臓は思わずはっと処女の血を盛 ったようにときめいた。
有島武郎 / 或る女
このカテゴリを全部見る
遠くの音の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
五つの声が風の中で 縺れあって耳に届いてくる。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
遠くの方で犬の鳴く声が聞こえた。まるで別の世界の入口から聞こえてくるような小さなかすんだ鳴き声だった。
村上春樹 / ノルウェイの森 amazon
このカテゴリを全部見る
「喜び」カテゴリからランダム5
十年来の友達にしか見せないような屈託のない笑顔
小池 真理子 / やさしい夜の殺意 amazon
「好き」カテゴリからランダム5
ひたむきに狂暴な欲念が胸の中でははち切れそうに煮えくり返っていた。
有島武郎 / 或る女
彼女の顔に面と向ったとき、日没前の風景の中で、くっきり浮かび出た山頂の線や地平線のきらめきが、一瞬光度をたかめ静けさにみちた空気の中に消えんとする最後の異常に強い光を放つときのような、美のエネルギーが彼女の顔から彼の方をめがけて、放出されるのを感ずるのであった。
野間 宏 / 顔の中の赤い月「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
「興奮・気持ちが高ぶる」カテゴリからランダム5
「緊張」カテゴリからランダム5
「音の響き」カテゴリからランダム5
音のあいまいな霧がひろがるように、遠い汽笛がおぼろげに伝わってくる
三島 由紀夫 / 午後の曳航 amazon
眠ったように静か
檀一雄 / 花筐
同じカテゴリの表現一覧
喜び の表現の一覧
好き の表現の一覧
興奮・気持ちが高ぶる の表現の一覧
興奮・気持ちが高ぶるのレベル
興奮・気持ちが高ぶるの感覚、精神的な反応
興奮・気持ちが高ぶるの表情、リアクション
その他の興奮・気持ちが高ぶるの表現
次の文字を含む「興奮・気持ちが高ぶる」の表現を検索 |
心 泣 涙 胸 興奮する 興奮して 興奮で |
緊張 の表現の一覧
音の響き の表現の一覧
感情表現 大カテゴリ