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(部屋から出ていった人の)その後から追いかけるようにギイギイと閉まって行った扉 が、忽ちバラバラに壊れたかと思うほど烈しい音を立てると、室中の硝子 窓が向うの隅まで一斉に共鳴して、ドット大笑いをするかのように震動し、鳴動し、戦慄した。
夢野久作 / ドグラ・マグラ ページ位置:93% 作品を確認(青空文庫)
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扉(門・窓)の開閉
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前後の文章を含んだ引用
......放しておいた扉 の縁に捉まりながらフラフラと室を出て行ったが、今にも倒れそうによろめきつつ、入口の柱に手をかけて、ようやっと、廊下の板張りの上に立ち止まった。するとその後から追いかけるようにギイギイと閉まって行った扉 が、忽ちバラバラに壊れたかと思うほど烈しい音を立てると、室中の硝子 窓が向うの隅まで一斉に共鳴して、ドット大笑いをするかのように震動し、鳴動し、戦慄した。 そのあとを振り返って見送っていた小使は、やがてオズオズとこちらに向き直りながら、呆れたように私を見上げた。 「……先生は……どこか、お加減が、お悪いので……......
単語の意味
戦慄(せんりつ)
戦慄・・・怖くて震えること。おののくこと。「戦」も「慄」も訓読みで「おのの(く)」と読める。
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扉(門・窓)がひらく・閉じるの表現・描写・類語(室内のようすのカテゴリ)の一覧 ランダム5
後手でドアを閉めると風の音がぴたりと消えた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
(錠を開く)ガチッと、掌のなかで、錠の角 が刎 ねた。
吉川英治 / 雲霧閻魔帳
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カーテンと戸を開け放つ。待っていたように風が吹き込んでくる。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
台所の棚に並んだ砂糖の容器や鍋に、薄い油膜が汚らしくこびりついている。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
窓には灯がともり、その中はまるで一家団欒のひと時のようにも見える。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
二人が通されたのは、八畳の和室だった。庭先からツクツクボウシの鳴き声が響いている。どこかに仏壇でもあるのか、日下は鼻先に線香の匂いを感じた。室内は整然としており、冷房が効いている。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
流し台の隅で、野菜の皮やコーヒー豆の滓やパンの耳がぐったり重なり合っている。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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