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まるで蠟燭を吹き消した後に立ちのぼる一筋の白い煙のように、彼の心の中の何かが闇をしばらくの間漂いそして消えた。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 ページ位置:91% 作品を確認(amazon)
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やる気を失う
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前後の文章を含んだ引用
......頭のトナカイは全員が毛糸の靴下をはいていた。おそろしく寒い夢だった。 鼠はもう女とは会わなかった。彼女の部屋の灯を眺めるのもやめた。窓際に近寄ることさえやめた。まるで蠟燭を吹き消した後に立ちのぼる一筋の白い煙のように、彼の心の中の何かが闇をしばらくの間漂いそして消えた。それから暗い沈黙がやってきた。沈黙。一枚一枚と外皮を剝ぎ取った後にいったい何が残るのか、鼠にもわからない。誇り? ……彼はベッドの上で何度も自分の両手を眺める。......
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暫く・姑く・須臾(しばらく)
暫く・姑く・須臾・・・1.長いと感じるほどではないが、すぐともいえないほどの時間。ちょっとの間。一時的。
2.ちょっと待った!
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